大阪・関西万博の会場で、お披露目された新たなブドウの品種。開発には高槻市出身のアイドル・村上信五さんが携わっている。「高槻産のブドウ」誕生の一歩を踏み出した。

村上信五さん:パープルM誕生いたしました!これかえっ!て思うかもしれないですが、これをもとに量産体制の方法や作り手に負担のかけない品種を目指していく。

お披露目された小さな小さなブドウ。農業ベンチャー企業「ノウタス」が開発した新品種「パープルM」だ。

ノウタス高橋明久会長:高槻名産のひとつとしてパープルMがなるように!

村上信五さん
村上信五さん
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■「シャインマスカットとは違うアプローチで原点回帰」した『パープルM』

プロジェクトを担当する村上さんが新品種に込めた思いとは…

村上信五さん:われわれはシャインマスカットとは違うアプローチで原点回帰。『パープルM』を作っていきたいという思いがあります。そういう意味で色味としてもすばらしい一歩が踏みだせた。

新品種開発を行う岡山のブドウ農家の協力も経て出来上がった「パープルM」。

デラウエアのような小粒の濃い紫色をしたブドウで粒が割れるリスクが低く育てやすいという。

パープルM
パープルM

■台風の影響で多くのブドウ農家が農園を手放し、荒れ地になっていた場所で開発開始

おととし7月、村上さんの地元高槻市で始まった「パープルMプロジェクト」。

村上信五さん:マスカットの『M』とむらかみの『M』を足して『パープルM』みたいな新品種つくれないですかねーって。

村上さんはベンチャー企業「ノウタス」の社員としてこのプロジェクトに参加した。

農園があるのは、高槻市樫田地区、きれいな水が流れ、ブドウ作りに適している場所だが、台風の影響などで多くのブドウ農家が農園を手放し、荒れ地となっていた。

ブドウ農家が農園を手放し荒れ地に
ブドウ農家が農園を手放し荒れ地に

■今後は、3~4年後の収穫めざし「パープルM」育成も

果たして、無事にブドウは育ったのか?

この日、プロジェクトの参加者たちが農園に集まり、紅伊豆などブドウの収穫体験をした。

参加者:チョキン、こっちの方が重たいんじゃない?
参加者:おっきい。

動物に荒らされるなどした影響で、想定よりも収穫量は減ってしまいましたが、おいしいブドウに育った。

参加者:横たわってた木からちゃんと花も咲き、実もなり、収穫してさっきちょっと1つだけつまんだらおいしかったんで、育てるっていいなってすごく思いました。

ブドウがよく育つ土壌だと実感を得て、今後は新品種「パープルM」の育成にもチャレンジ!3~4年後には収穫したいとしている。

収穫体験の様子
収穫体験の様子

■「シャインマスカットにかわるところまでいきたい」と村上さん

ブドウの収穫の他にも…

村上信五さん:和菓子でブドウをうまく使えないかと。ブドウの風味感じられる仕上げに近づいてます。プロジェクトでは、様々な商品ともコラボ。『パープルM』を使ったスイーツなどの販売も目指しています。

村上信五さん:量産体制にしていく安定的な供給、味のクオリティの確保という意味では課題が山積してますので。持続可能でおいしいブドウをシャインマスカットにかわるところまで僕としてはいきたい。

ノウタス高橋明久会長:大阪であり高槻のみなさんに食べていただきたいなと思っています。

気軽に「高槻産ブドウ」が食べられる日まで「ノウタス」の挑戦は続く。

(関西テレビ「newsランナー」 2025年9月16日放送)

村上信五さん
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関西テレビ
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