福島県白河市に新たな祭りが誕生した。夜を照らす数々の提灯…白河市といえば伝統の「提灯まつり」が有名だが、開催は2年に一度、2025年は実施されないはずなのだが…祭りが開催されたそのわけは?

祭りのない年も継承と賑わい
9月14日午後6時過ぎ。JR新白河駅前では次々と提灯に明かりが灯されていく。にぎやかなお囃子と共に始まったのは「五町神輿の祭典」だ。

2年に一度この時期に執り行われる白河の伝統行事と言えば「提灯まつり」だが「提灯まつり」がない年にも街を盛り上げ、祭りの担い手の育成にも繋げようと2025年に初めて開催された。

実行委員会の難波恭二会長は「例年だと今年は居祭礼(祭りを行わない)なのですけども、やはり居祭礼の年に文化の継承、そして観光のためにということで。これからの町に対しての処方箋となって、よりよいものが出来てくればいいのかな」と語る。
伝統の灯を次世代へ
5つの町から集まった約300人の参加者が、それぞれの町の神輿を担いで市街地を練り歩いた。参加者は「これだけ若い方も集まって、皆が揃って力を合わせて祭りができるということは、一番いいことかなと思う」と話す。また観客からは「立派なお祭りで大したもの、これだけの企画は。良いのではないですか、にぎやかで」「ずっと心が踊る」との声が聞かれた。

実行委員会の難波会長は「三日三晩、白河っ子の血が騒ぐということで、やはり小さいうちからお祭りで育ってきた白河っ子。もう一度その血をよみがえらせてあげたい」と語った。

伝統の火を次の世代へとつなぐ新しい挑戦。祭りの実行委員会は、今後も開催を検討し担ぎ手の育成に繋げていきたいという。
(福島テレビ)