いたずら通報や問い合わせ電話が救急業務の妨げになる中、消防では119番通報の適切な利用を呼びかけている。知っておきたい緊急通報の基礎知識を取材した。
出動指令をかける通信指令室
福島市消防本部通信指令室。福島市内の119番通報のすべてがこの場所に集約される。
福島市消防本部・通信指令課指令第一係の佐藤純一係長は「かかってきた119番を受けて、救急なのか火事なのか判断して、受傷を聞いて場所を特定して、出動指令をかける」と説明する。

年間2万件超の通報 いたずらも…
福島市消防本部が2024年一年間に受理した119番通報は2万1970件。1秒でも早い出動が求められる中で問題となっているのが、いわゆる「いたずら通報」だ。中には、消防とは全く関係ないプライベートのことを一方的に話してくるものもあるという。

正しい利用を呼びかけ2023年の216件から2024年は88件と減少傾向にはあるが、業務に支障をきたしかねない状況が続いている。さらに、病院の問い合わせや救急を頼むかどうか迷っているという相談の内容が多いという。
迷ったら「#7119」
消防が119番通報に迷った場合に利用を呼びかけているのが、24時間医療関係者が応対する相談窓口『#7119』。アドバイスを受けてから119番通報を判断するなど、適切な利用を呼び掛けている。

福島市消防本部・通信指令課指令第一係の佐藤純一係長は「意識がないとか急に胸が苦しくなったとか、体に末期症状などが出ましたら、その際は迷わず119番してください」と話した。
いざという時に備えて、緊急時における119番通報の正しい知識を身につけておきたい。
(福島テレビ)