タイの議会で前首相の失職に伴う首相指名選挙が行われ、新たな首相に野党の党首を務めるアヌティン氏が選ばれました。
タイでは8月29日、憲法裁判所が、カンボジアとの国境問題の対応で倫理規定違反があったとして、ペートンタン前首相に解職命令を出しペートンタン氏は失職しました。
これを受けて5日、タイの下院で首相指名選挙が行われ、新たな首相に野党第2党「タイの誇り党」の党首を務めるアヌティン氏(58)が選ばれました。
アヌティン氏は実業家出身で、保健大臣時代に大麻合法化を主導したことで知られています。
アヌティン氏:
首相としての役割を徹底的に果たす自信があります。
アヌティン氏が新首相に選ばれたことで、タクシン元首相派の「タイ貢献党」は下野し、反タクシン派の政権が発足する見通しです。
アヌティン氏は、支持を取り付けた最大野党「国民党」に対して、下院解散を4カ月以内に行うことを約束していて、不安定な政治状況が続くとみられます。