自民党は2日午前中に参院選敗北の総括をする委員会が行われ、昼からはその総括を所属議員に示す両院議員総会が行われています。

総括を自民党議員はどのように受け止めたのでしょうか?

午後3時50分現在も総会が続いている自民党本部から、フジテレビ政治部・木村祐太記者の中継です。

開始から約2時間半が経ちますが、途中退席する議員はちらほらという状況です。
総会は冒頭以外非公開で報道陣は入れず、現在も党本部の1階で多くの報道陣が出てくる議員を待ち構えている状況です。

石破首相は冒頭、選挙の敗北について「全て私の責任だ」と述べたうえで、物価高対策や関税交渉などを挙げ、日本の課題を早急に解決するのが自民党にかせられた使命だと強調しました。

そして、「地位に恋々とするつもりはない。しがみつくつもりも全くない。責任から逃れることなく、しかるべき時にきちんとした決断をする」と述べました。

出席議員の1人は、この発言について「しかるべき時にきちんとした決断って何だろう」と話していましたが、石破首相の真意はまだ分かりません。

一方、今回の総会で自身の進退が1つの焦点となっている森山幹事長は、冒頭のあいさつでは進退について触れませんでした。

その後示された総括の報告書は、2万円を給付するとした物価高対策や旧安倍派を念頭とした政治とカネの問題など、自民党離れの要因を9つあげ、「解党的出直しに取り組む」と明記しています。

青井実キャスター:
その総括のまとめですが、2万円の現金給付や、政治とカネの問題が明記されているけれども、石破首相は「私の責任だ」と謝罪はするものの、参院選総括の謝罪の報告書には首相の責任は明記されていないということで、この総括に議員の皆さんの反応はどうなっていますか?

政治部・木村祐太記者:
今回の総会は参院選の総括がメインでしたので、実は中にいる議員に聞くと、今回、首相への責任論を発言した議員はほんの2~3人だったということです。
なので、今回総括のあくまで報告書の内容、例えば旧安倍派のことを念頭にした政治資金の問題がどういうものなのかとか、そういったことが議論されていたということです。

遠藤玲子キャスター:
総括にありました「解党的出直しに取り組む」ということですが、これは具体的に、何にどのように取り組むんでしょうか。

政治部・木村祐太記者:
これは、石破総裁のままでいくのか、総裁選で総裁が交代するのかで大きく変わってくると思います。例えば、石破総裁で解党的出直しをするとなれば、例えば世論に響きそうな政治とカネの問題にそれこそ切り込んでいくということも予想されます。

青井実キャスター:
森山さんについてですが、幹事長の進退まだ言及ないということですが、今後の見通しはどう見ますか?

政治部・木村祐太記者:
関係者が固唾をのんで注目していた冒頭の森山幹事長のあいさつですが、「今必要なのは党の一致結束だ」と、けん制ともとれる発言をしました。こうした中で、総会の最後に改めて森山幹事長があいさつをするという情報があります。
関係者の中には、進退を首相に一任するという形をとるのではないかという見方があります。
そしてつい先ほど、森山氏周辺に取材したところ、「森山さんはかなりの覚悟を示す」と話していました。何らかの言及があるものとみられます。
ただ、森山氏が辞任となれば、他の議員が同調して辞任ドミノが起きる可能性があります。
森山氏は首相と一心同体、政権の屋台骨とされていますから、そうなれば今後の政権運営や首相自身の進退にも大きく影響を与える可能性があります。

青井実キャスター:
「しかるべき時」と発言された石破首相ですが、この進退についてはどうでしょうか?

政治部・木村祐太記者:
これについては「しかるべき」ということですね。いつなのかというのは全く明らかになっていません。
一方で、石破降ろしといわれる動きについてはつい先ほど、まだ態度は明らかにしていなかった議員が、この総会のあと途中退席をして取材に応じました。その議員は「一致結束が大事で、総裁選前倒しを求めない考えに傾いている」と発言しました。
このように、総会後に態度を決めるとしていた議員がどう判断するかが今後の焦点となります。
一方、ある重鎮議員によりますと、仮に総裁選となった場合には石破さんは出馬するだろうと話していました。

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政治部
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