「火山防災の日」の8月26日に合わせ、内閣府が富士山噴火による被害を想定したCG映像を初めて公開した。降灰の影響は首都圏全域に及ぶ可能性があり、日頃からの備えを呼びかけている。
雨が降ると木造家屋倒壊の恐れも
富士山で大規模な噴火が発生した場合、無数の大きな噴石が吹き飛ばされ、溶岩流や火砕流などが発生する。

また、風向きによっては富士山からおよそ100キロ離れた新宿でも火山灰が降り、2日後には5センチ以上積もる。

雨が降ると火山灰は水を吸って重くなり、木造家屋が倒壊する恐れがあるほか、3センチの降灰でも車が走行できなくなる恐れがある。

また、停電、断水、鉄道の運行停止も想定され、噴火から15日目で、降灰の影響は首都圏全域に及ぶ。

坂井学防災担当大臣は「火山はひとたび噴火が発生すると、計り知れない被害や深刻な社会影響をもたらすことがあり、過去の災害から学びつつ日頃からの備えの確認をお願いしたい」と述べた。

内閣府は、降灰の量による4段階の行動を示した「首都圏における広域降灰対策 ガイドライン」を3月に公表し、今後、自治体や事業者と対策を協議する方針。