8月15日に東海道新幹線の車両床下の機器から発煙が確認されたことについて、JR東海は調査の結果、2つの故障が重なり過大な電気が流れ続け温度が上昇したことが原因と推定されると発表しました。

東海道新幹線では8月15日午後9時47分頃、米原~岐阜羽島間を走行中の「こだま764号」で車両床下の機器の異常を知らせる警告が表示され、同日午後9時55分に岐阜羽島駅に到着した際に確認したところ、9号車の床下から発煙が認められました。

これを受け、JR東海は調査の結果、9号車の床下にあるモーター出力を調整する機器が焦げていたほか、11号車の床下にあるパンタグラフから供給された電気の電圧を変更する機器が損傷していたと発表しています。

また、車両の動作データを分析したところ、9号車の床下にあるモーター出力を調整する機器の中の電気回路を構成する機器が故障したことに加え、異常時に保護動作を行う機能が作動せず、電気を遮断できなかったことがわかったということです。

故障が発生した電気回路を構成する機器は直前に製造メーカーによる修理を受けていて、修理後に列車へ搭載し、営業列車として走行するのは初めてでした。

JR東海は2つの故障が重なり、過大な電気が流れ続けた結果、機器類が損傷し、温度が上昇したことが発煙の原因と推定した上で、「2つの非常にまれな不具合が重なって発生した事象であり、同種事象が発生する可能性は極めて低い」としています。

なお、すでに再発防止に向けた対策は進めているということです。

テレビ静岡
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