夏の甲子園準決勝で日大三高と県立岐阜商業が激突しました。

県立岐阜商の横山温大選手、家族への恩返しを胸に大舞台に挑みました。

県岐阜商・横山温大選手(3年):
今まで周りの子とかに負けないぞという気持ちで、まずはチームでの競争とかも諦めず最後までやってきてこの場所に立てているので、最後までやってきて努力してきて良かったかなと思います。

大激闘となった夏の甲子園準々決勝。

そこには家族の絆がありました。

聖地・甲子園で快進撃を続けてきた県立岐阜商。

春・夏連覇を目指す横浜高校との準々決勝では、延長11回に及ぶ激闘を制し、ベスト4進出を決めました。

チーム快進撃の原動力となっているのが横山温大選手です。

生まれつき左手の指がないハンディを抱えながらも工夫と努力を重ね、名門校のレギュラーをつかみ取った横山選手。

支えてくれた両親に最高のプレーを見せたい。

県岐阜商・横山温大選手:
(両親に)今までの感謝の気持ちも込めて全国の舞台で全力でやりたいと思ってるので、“恩返し”できるといいかなと思っている。

そして迎えた準決勝は、西東京代表・日大三高との対決。

初回、強打の日大三高が連打でつなぐと、4番・田中諒選手(2年)の内野安打で先制します。

さらに2回、ランナー2塁で松永選手がレフトにヒット。

しかし、県立岐阜商のレフト・宮川鉄平選手(3年)がレーザービーム。

まさしく矢のような送球で追加点を阻止します。

これで勢いづいた県立岐阜商は、その裏、ノーアウトランナー3塁1塁のチャンスで打席には横山選手。

県岐阜商・横山温大選手:
自分みたいなハンディがある子たちとかにも勇気と希望を与えられるように、「こういう体でもできるんだぞ」と示せるように…。

見事、ライトへの犠牲フライを放ち同点。

両親も、大喜びです。

横山選手の母・尚美さん:
非常に仕事したかなと。(Q.息子にどんな言葉をかけたい?)「もっともっと頑張れ」って「もっとやればできる!」って。

2-2で試合は延長戦へ。

ランナー1塁2塁からスタートするタイブレーク方式の延長10回表、日大三高が連続タイムリーで4-2とします。

続く10回裏、2点を追う県立岐阜商はツーアウトランナー3塁1塁のチャンス。

しかし、69年ぶりの決勝進出にはあと一歩及びませんでした。

それでも、地元では「ホームに帰って来られたらいいなと」「よく頑張ったね、ゆっくり休んでね」といった声が聞かれました。

横山選手の母・尚美さん:
もうこれで私たちが(甲子園に)来ることはないので、最後に見せてもらってありがとうという感じです。

県岐阜商・横山温大選手:
ハンディとか不安もありながら野球を続けてきたが、いろんな周りの支えがあって自分はここまでやってこれたので、両親に感謝してますし、しっかり最後まで感謝の気持ちを忘れず岐阜に帰りたいです。

多くの人の胸を打つプレーで甲子園を沸かせた県立岐阜商と横山選手の恩返しの夏が終わりました。

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