閉園を9月に控える中、大きな課題は残ったままだ。
札幌市南区の動物園、ノースサファリサッポロ。
ライオンなどの大型動物の移転先がまだ決まっていないことが分かった。
大型動物の移送先は未定
札幌市によると、ノースサファリサッポロには、8月3日現在、哺乳類214匹、鳥類79匹、爬虫類32匹の合わせて325匹が園内に残っている。
園などによると、このうちトラやライオンなど大型動物の移転先がまだ決まっていない。

動物は2024年度末時点の430匹から小型動物を中心に約100匹減っていて、移転計画は前倒しされているが、園側は「大型動物の受け入れ先を見つけるのは難しい」と説明している。
市は「今後も移転の動きを注視していく」としている。

国から補助金6000万円の全額返還を求められる
一方、動物園の運営会社、「サクセス観光」は2020年度に国から採択された補助金、6000万円の全額返還を求められている。

これはコロナ後の新規事業を支えるものだが、新たに設置された宿泊施設は、無許可で開発された場所に建てられた違法建築物だったことが発覚。
国はこれを問題視したとみられ、7月23日付で、補助金交付決定の取り消しを通知した。
運営会社の代理人弁護士によると、「サクセス観光」は補助金で導入したトレーラーハウスは車両で、違法建築物ではないとして、返還命令の取り消しを求め、国を相手取り、訴えを起こす方針だ。
