熱波が続くスペインやポルトガルで相次いでいる山火事。
被害はさらに拡大し収まる気配はありません。
山火事に巻き込まれた街は壊滅状態。
住宅の屋根は焼け落ち、外壁しか残っていない状態です。
住民:
無力さを感じます。どう説明したらいいのか分かりませんが、至るところに煙が立ちこめ逃げる以外に何もできませんでした。
8月発生したスペインの山火事では、これまでに消防士など4人が死亡。
EUの気象機関によると、スペイン全土では2025年、山火事などの影響で34万ヘクタールが焼失。
2006年の観測開始以降、最悪の被害規模となっています。
現場では延焼を何とか食い止めようと、住民らも消火活動に当たっています。
煙に視界を遮られながらも自分たちの故郷を守るため、住民は一丸となって行動していました。
住民は「隣人と協力し合って助け合わなければなりません。私たちはすでにバケツを持ってここにいます。電気が止まってしまい、ホースやモーターを使えないのです」と厳しい現状について語りました。
一方、まだ火が届いていない地域では住民らが伸びた枯れ草を刈り、燃え広がるのを防ごうとしていました。
山火事は隣国のポルトガルでも続いています。
強い風のせいか、消火した箇所でも火がくすぶっているのが分かります。
住宅街の近くで見られたのは、家庭用のホースで消火を試みる住民の様子。
各地で山火事が相次いだため、この地域に消防隊が来ず、地元の住民たちだけで対処する他なかったといいます。
地元の住民は「非常につらいです。言葉にできないほど…。誰の助けも得られず、ここにいるのは友人たちやわずかな人たちだけです」と話しました。
ポルトガルでは、これまでに消防士など2人が死亡。
現地メディアによると、18日時点で3600人以上の消防士が各地で消火活動に当たっているということです。