プレスリリース配信元:公益財団法人日本ユニセフ協会
ダマスカス郊外のサイイダ・ザイナブにある避難所で、ユニセフが支援する移動式保健・栄養チームの栄養士によって栄養状態の検査を受ける、避難民の3歳の子ども(シリア、2025年7月30日撮影)(C) UNICEF/UNI846101/Najjar
【2025年8月13日 ダマスカス(シリア)発】
7月と8月初旬にシリアのスワイダー県で起きた武力衝突は、子どもや家族たちに影響を及ぼし続けています。この暴力行為によって、少なくとも22人の子どもが亡くなり、21人が負傷したと報告されており、民間インフラにも大きな被害が生じ、ユニセフ(国連児童基金)などの人道支援活動はさらに困難になっています。
7月13日から20日かけて頂点に達し、8月初旬にも一時的に激化した暴力行為により、少なくとも5つの保健センターが攻撃を受け、2人の医師が亡くなったほか、救急車が妨害や襲撃を受けた、と報告されています。
ユニセフ・シリア事務所副代表のゼイナブ・アダムは次のように述べています。「この暴力で子どもや保健スタッフに死傷者が出たことは、痛ましく、極めて憂慮すべき事態です。影響を受けた子どもや家族は支援を必要としているため、暫定当局が支援を必要とする人々へのアクセスを容易にする取り組みを強化しているのは、歓迎すべき動きです。複数の国連機関によって編成された、スワイダー県への第一陣の車両隊にユニセフも参加しており、命を守る支援物資を輸送しました。また深刻化する危機に対してより迅速かつ強力な対応が取れるよう、現地の緊急的な状況調査を実施しました」
水道、電力、燃料に関連するものを含む、不可欠なインフラが甚大な被害を受けました。治安の悪化とアクセスの制約が続く中、食料、医薬品、その他の生活必需品が依然として不足しています。暴力により、主に女性や子どもなど 19 万人以上が自宅からの避難を余儀なくされました。
ダマスカス郊外のサイイダ・ザイナブにある避難所で、避難してきた子どもたちの診療をする小児科医。ユニセフ支援の移動式保健・栄養チームに所属している(シリア、2025年7月30日撮影)(C) UNICEF/UNI846092/Najjar
ユニセフは 14 の移動式保健・栄養チームを派遣し、4,000 人以上の子どもと女性に命を守るのに必要な保健・栄養関連物資を届けました。また、3万人以上のために安全な飲料水と揚水施設用の燃料が提供されました。影響を受けた1,500人の子どもにレクリエーション用品を配るとともに、心理的支援や爆発物リスク回避教育を提供しました。
「効果的な支援を確実に行うためには、人道支援従事者と商用物資の両方が、最も被害を受けたコミュニティに支障なく到達できることが不可欠です。
これにより、緊急支援を必要としている人々に対して、食料や水、その他の生活必需品を含む基本的な社会サービスを迅速に提供することが可能になります。こうした支援へのアクセスを確保することは、命を守るための重要な活動であるだけでなく、これらのコミュニティにおける最低限の安定と安全を回復する上でも欠かせません」(アダム副代表)
ユニセフは現地にとどまり、支援を必要とするすべての子どもに手を差し伸べることに取り組んでいます。スワイダーをはじめとするシリア全土の子どもたちが、安心して暮らし、必要な支援を受けながら健やかに成長できるようになるまで、活動を継続し、声を上げ続けていきます。
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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。(https://www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する32の国と地域を含みます
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、32の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、アドボカシーを担っています。(https://www.unicef.or.jp )
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