13日からはお盆だが、「お墓参りはこれから」という方も多いと思うが、今年の猛暑で、墓参りに欠かせないこの花にも異変が起きている。
郡山市の農産物直売所あぐりあは毎年恒例の「お盆花市」でこのにぎわい。
「はい花到着です、いかがですかー」到着と同時に売れていく色とりどりの花々…総務省の家計調査によると、2024年1年間の切り花の購入金額は、福島がダントツ。この時期の消費も大きく影響しているとみられる。
利用客は「妻のお母さんが20本くらい買うって、ははは、すごい買ってるんですけど」「(花を選ぶときに大事にしているポイントは?)彩り!ふふふ」と話す。
しかし、先祖に思いを伝えるお盆の花の代表格に今年はある懸念も…「そっち側からどうしても日差しが来るので、これが焼けた跡ではないだろうかと、いま話してたんですけど」福島市で小菊を栽培する坂井さおりさんは、年間の出荷量の約8割をお盆に合わせて市場に出せるよう調整している。背丈が低いと価格が下がってしまうため、お盆前に十分育てなければならないが、2025年は梅雨の雨不足で成長が遅れ、厳しい暑さで一部の葉が焼けてしまう被害に見舞われた。
坂井さんは「このままずっと降らないでいたら、どうなっていたんだろうなという不安は少しありました。背丈をとらなければいけないので、長さがなければ、商品として価値が出ないので、そこが心配ではあります」という。照明を使って日中の成長の遅れを夜に取り戻し、また、ここ数日、まとまった雨が降ったことで、なんとか間に合ったが、今後も暑さへの不安はぬぐい切れない。
「こうやって雨が降ってきたので、この後は大丈夫かなって思ってはいるんですけど、毎年こういう心配をしなくちゃいけないっていうのは、すごく作業してて大変なところなので」と坂井さんは話す。
邪気を払うと言われお盆に欠かせない菊の花。暑さに負けず、この時期に輝き続けることが願われている。