夏休みやお盆の時期を迎え、各地では花火大会が開かれ賑わいを見せています。一方で人手不足などで大会の運営は年々厳しさを増していて、民間からの支援を活用する動きもみられます。
8月7日、静岡県藤枝市で開かれた藤枝花火大会。
花火が夏の夜を染め上げ、会場を訪れた人たちは大輪の花を楽しみました。
しかし、この花火大会を巡ってはいま各地で課題も…
バスドライバーなどの労働時間に上限を設ける「2024年問題」で観客を会場に運ぶシャトルバスの運転手の確保が困難に。
また、確保するにしても今まで以上に多額の費用がかかってしまうため、運行を断念する大会も出てきています。
藤枝花火大会も例外ではなく、JR藤枝駅と会場を結ぶシャトルバスの運行が危ぶまれていました。
藤枝市観光交流政策課・大久保幸廣 課長:
2024年問題で運転手不足、バス不足ということで、どうやって多くの人を輸送するのかというのが喫緊の課題でした
こうしたなか、藤枝市が頼ったのが大手ビールメーカーキリンが行う「晴れ風Action」です。
ビール「晴れ風」の売り上げの一部を日本の風物詩である花火大会などの保全・継承活動に寄附する取り組みで、今回、藤枝市が選ばれました。
市は寄付金を利用してシャトルバス確保の赤字分を補てん。
運行を可能にしました。
7日は午後4時から浴衣姿の市民などが続々と駅前からシャトルバスに乗り込み、会場へと向かっていきました。
そして午後7時過ぎ…
70分間にわたり打ち上げられた5000発の花火が夏の夜空を鮮やかに彩り、訪れた約1万5000人の観客を楽しませました。
観客:
すごく大きい花火とか途中で1、2回ちょっと泣きそうになった
観客:
今年は昔なかったような蛍光色というか、鮮やかな色が次々出てくるのですごいなと
観客:
より思い出が深まった。夏の思い出が深まって感動した
藤枝市観光交流政策課・大久保幸廣 課長:
全国的に花火大会が中止になったり延期になったり、色々な問題を抱えているなか、このように多くの人に楽しんでもらえる環境を整えていくこと、こうした支援をもらえることは非常に嬉しく思っている
長年親しまれてきた日本の風物詩を無くさないために。
民間の力も借りながら取り組みが進められています。