子供から大人まで楽しめる夏の風物詩「手持ち花火」。
しかし、東京都内で楽しめる場所は限られています。

花火を買いに来た人も「公園で花火はあんまりできないですよね。あんまり聞かないですね」と話します。

そうした中、都内の区立公園では“花火の夏休み限定解禁”の動きが広がっています。

6日夜、大田区の公園に行ってみると、手持ち花火を楽しむ親子連れの姿がありました。

子供たちは「(Q.家の近くで花火ができるのはどうですか?)うれしい。マジでうれしいです」と話し、大人も「夏と言えば花火って感じなので」「夏休みの夜の時間が充実しました」と話しました。

大田区では2024年まで区立公園での花火は禁止でした。
しかし、2025年から夏休み期間限定で手持ち花火の利用を解禁しました。

手持ち花火に限っての解禁に踏み切った理由について、区の担当者は「夏になると花火に関する問い合わせがよくありまして、子育てナンバーワン都市を目指した公園の魅力向上の施策の一環として、問い合わせが多かった公園での花火を試行することとしました」と説明します。

大田区は「ロケット花火は控える」ことや「ごみの持ち帰り」などルールを守って花火を楽しんでほしいとしています。

夏休み期間限定の花火解禁は大田区だけの取り組みではありません。
東京23区のうち、区立公園で期間と時間などを定めて手持ち花火を限定解禁しているのは19区。
目黒・板橋・新宿・練馬の4区は騒音や煙、ごみの問題などから、全ての区立公園で花火が禁止されています。

こうした中、今人気を集めているのが、近隣への影響に配慮した煙が少ない花火。
通常の花火と比較すると煙の差は歴然です。

そしてもう1つ、広がりを見せる花火の限定解禁を受け、花火OKの公園を簡単に探せるスマホアプリの需要も高まっているといいます。

実際に東京・江東区内で調べてみると、花火ができる公園には地図上に赤いマークがされていて、江東区だけでもたくさんあるのが分かります。

ただし、花火を楽しむうえで注意が必要なのが思わぬ事故です。

国民生活センターが公開している実験映像があります。
子供が向かい風の状態で花火を持った場合、火の粉が体に降りかかっているのが分かります。
また、燃えカスが服に飛んで着火するアクシデントにも要注意。

新たな取り組みによって解禁された手持ち花火。
公園を利用する側のルールとマナーの徹底が夏の思い出作りの基本です。