今、感染者が急増している百日ぜき。
同時に新型コロナの感染者も増えていて、国内では今、2つの感染症が猛威を振るっています。
都内にある、いとう王子神谷内科外科クリニックにも連日、百日ぜきの症状を訴える患者が訪れていました。
百日ぜきは、激しいせきが長引くのが特徴の感染症。
乳児が発症した場合は重症化して、最悪の場合、死亡するケースもあるとされています。
親子で百日ぜきにかかった男性もいました。
国立健康危機管理研究機構によりますと、全国で報告された7月27日までの1週間の感染者数は3399人。
2025年に入ってからの累計感染者数は5万6000人を超え、これまでで最も多かった2019年の1万6845人をはるかに上回っています。
いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
通常の年に比べると数十倍の感染者数になっていて、百日ぜきは異例中の異例の感染者数になって高止まりしている
その百日ぜきとともに流行しているのが、新型コロナ。
急増といえるほど患者が増えているといいます。
連日の厳しい暑さが感染者の増加に関係しているのではないかとの見方です。
一体どういうことなのか、その原因について、いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤院長に聞いたところ、厳しい暑さの疲れによって免疫力が低下しているということです。
また、エアコンをつけることで換気が不良になり、粘膜も乾燥してしまい、ウイルスやばい菌などへのバリアが効かなくなるということです。
さらに、新たな変異株への変化があります。
特徴としては、より感染力が強いということでした。
伊藤院長によりますと、現在のコロナの特徴としては「のどで始まりのどで終わる」ということで、他にものどの痛み、倦怠(けんたい)感、頭痛があります。
症状の重さは体力、免疫力そして吸ったウイルスの量の重さによるということでした。
もしコロナにかかった場合、重症化は入院します。
入院までいかないけれど重い症状の場合は、抗ウイルス薬を投与する場合もあるということです。
軽めの症状の場合は対症療法となりますが、まずは病院に行ってくださいということです。
青井実キャスター:
対策をしていく中で、暑さが原因でコロナになってしまうわけですが、どう対処しましょうか。
SPキャスター パトリック・ハーラン氏(パックン):
暑さと熱中症対策とコロナ対策、普通の感染症対策、共通点もあると思うんです。夜はしっかり寝ること。部屋を涼しくして寝やすくすること。きちんと食事を取ること。自分の体調を管理して、普段から体力作りを忘れない。暑いかもしれませんが室内で運動するとか。ですから、基礎体調管理が整っていれば両方に効くかなと思っています。
青井実キャスター:
矢澤さん、熱中症対策で「夜間の熱中症注意してください」「エアコンつけて寝ましょう」と言っていますが、今度は換気ができなくなるんですね?
矢澤剛気象予報士:
気象予報士としては、なるべく熱中症対策は万全にしていただきたいと思いますが、マスクもですよね。外だと厳しいと思いますが、涼しいところだったら人が多いところですとしたほうがいいかもしれないです。
宮司愛海キャスター:
電車の中だけマスクをするとか。さっき、換気は難しいという話もありましたが、1時間だけとか30分だけとか、10分だけでもいいから、少しだけ時間を決めて1日1回でも2回でも換気をするといいかもしれません。
SPキャスター パトリック・ハーラン氏(パックン):
飲食店や施設を管理されている方も心がけていただきたいですね。
青井実キャスター:
忘れているかもしれませんが、基本的な手洗いや感染対策を今一度考えてみるのもいいかもしれません。もちろん、熱中症対策をしながらという難しい判断となりますが。