東日本大震災で町民の1割近くが犠牲となった岩手県大槌町に、芳名碑などが設置された追悼施設が完成し8月5日に式典が開かれました。
震災から14年を経て整備された施設で遺族が祈りを捧げました。
大槌町須賀町の防潮堤付近に7月完成した追悼施設「鎮魂の森あえーる」。
5日は町の職員など約60人が出席し完成式典が開かれました。
事業費は5億円で約1.4ヘクタールの敷地には献花台や芳名碑などが設けられています。
東日本大震災で死者・行方不明者合わせて1286人が犠牲となった大槌町。
芳名碑には遺族などの同意が得られた1272人の名前が刻まれています。
父親が未だ行方不明の岩間敬子さんは、芳名碑に刻まれた名前を見つけると涙を流しながら愛おしそうに撫でていました。
父親が行方不明 岩間敬子さん
「正直言ったら、やっとかな。行方不明の家族がいる人たちにとって、手を合わせる場所、家族と会話が出来る場所になってほしい」
町では今後、施設周辺にマツやツツジなどの植樹を進め森を育てていきたいとしています。