8月5日、新潟県内にようやく雨が降りました。高温少雨の影響で水不足が心配される中、農家からは恵みの雨に喜びの声が聞かれました。

5日の県内は前線を伴った低気圧の影響で下越や佐渡を中心に雨となりました。佐渡市では大粒の雨が降る中、水しぶきを上げ走る車の様子も。

【記者リポート】
「数十分前から雨が降ってきました。風も強く吹いて、水たまりができています。久しぶりのまとまった雨です」

【街の人】
「降らないと思って、傘を差さずに来たがダメだった」

7月、1カ月の降水量が平年の約2%にとどまっていた新潟市中央区でも傘を差し歩く人の姿が見られました。

一方、久しぶりの雨に高温少雨で水不足に悩まされる農家からは…

【コメ農家 田島健太郎さん】
「すごくうれしい。農家的にはとてもうれしい雨。ただ、すぐ終わってしまうと意味がないので、長く降ってくれるのを期待している」

村上市の中山間地でコシヒカリを栽培する田島健太郎さん。水源が多いこの地域でも水不足による影響が出てきています。

【コメ農家 田島健太郎さん】
「奥の方の田んぼは山から水が来ている用水路になるので、水不足がもろに出ている状況。枯れてしまった田んぼもある」

少雨の影響で一部の稲が枯れたほか、高温による熱風の影響で稲の葉先が黄色く変色してしまうなどの被害が出ました。

ただ、久しぶりにまとまった雨が降ったことで、今後の稲の生育には期待が持てると田島さんは話します。

【コメ農家 田島健太郎さん】
「雨が降ることによって、夜間の地熱や水温が下がり、気温も涼しくなる。稲の生育に非常に良い状況になる。やっぱり雨は定期的に降ってほしい」

さらに、葉先に雨が当たることで温まっていた稲全体の温度が下がり、乾燥を防ぐこともできるといいます。

【コメ農家 田島健太郎さん】
「これから穂が出て、コメの部分ができる時期。こういうとき、皆さん一番水が欲しいと思うので、水不足で困らない環境になれば」

一方で県内では8月7日にかけ大雨となるところがある見込みで、新潟気象台は低い土地の浸水や土砂災害などに注意を呼びかけています。

NST新潟総合テレビ
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