京都大学はアメリカで過剰摂取が問題となっているフェンタニルなどの鎮痛薬にかわる可能性のある、新たな薬を開発したと発表しました。

京都大学の萩原正敏特任教授らの研究チームが開発したのは、がん患者の激しい痛みをおさえる鎮痛薬「アドリアーナ」です。

「アドリアーナ」は、現在医療現場で使われている麻薬性鎮痛薬の「オピオイド」と同等の効力を持ちながら、これまでの治験で依存性や重篤な副作用は確認されていないということです。

アメリカでは、オピオイドの一種「フェンタニル」の過剰摂取が問題となっていて「アドリアーナ」の開発が問題の解決へつながることに期待されています。

【京都大学大学院医学研究科創薬医学講座 萩原正敏特任教授】「2~30分ですぐ効いてくれて飲み薬で非常に簡単に手に入って、長く安全に飲み続けられる。そういう薬を提供したい」

研究チームは、来年にもアメリカで治験を行うなどして、2028年の実用化を目指すということです。

関西テレビ
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