『家庭教師のトライ』を運営するトライグループが、オンライン教材で「水俣病は遺伝する」と事実とは異なる記述をしていた問題についてです。トライグループの幹部や社員らが4日水俣市を訪れ、現地研修を行いました。
この問題はトライグループが提供するオンライン教材の動画内で、解説をする講師が
『この病気が恐ろしいのは遺伝してしまうことです』と事実と異なる説明を行い、
その教材が2015年から10年間にわたって配信されていたものです。
トライグループでは問題発覚後の6月、被害者団体などに謝罪。
団体から「水俣病に苦しむ現場の声を反映した正しい教材づくりに努めてほしい」などの意見が出されていました。
4日は楠瀬 大吾 執行役員ら教材制作を担当する社員などあわせて約20人が水俣市を訪れ、水俣病の歴史や実態を学ぶ研修を行いました。
【水俣病センター相思社 永野 三智 常務理事】
「歴史が風化していって今回の問題につながったと思う。歴史が今も続いているし、
これからも伝え続けないといけないということを一緒に考えてもらいたい」
また、午後からは語り部の川本 愛一郎さんから水俣病の原因企業チッソなどについて話を聞きました。
【水俣市立水俣病資料館語り部の会 川本 愛一郎 副会長】
「過ちは起こるもの。起こった後にどうするかが大切。皆さんたちも同じ」
さらに、胎児性患者らとも面会しました。
【トライグループ楠瀬 大吾 執行役員】
「今まで勉強してきたこと以上に深く学べた。子供たちにとってどういう教材が最適か、引き続き団体の皆さんに助言をいただきながらいいものを作っていけたら」
トライグループは新潟水俣病についても学ぶため、現地を訪れる予定だということです。