農事組合法人の牛舎建設をめぐる訴訟で、阿蘇市が敗訴して支払った損害賠償金について当時の佐藤 義興市長が8300万円あまりを自身が支払うよう命じられた福岡高裁判決を不服とし上告したことが分かりました。
この裁判は、農事組合法人の牛舎建設をめぐり国からの補助金の交付を取り消した阿蘇市がその後の訴訟で敗訴し損害賠償金の支払いを命じられたことについて、阿蘇市の住民団体が当時の佐藤 義興市長に賠償金を支払わせるよう市に求めたものです。
一審の熊本地裁は、阿蘇市がこれまでに支払った賠償金などのうち、8300万円あまりを佐藤前市長に請求するよう市に命じましたが、市が福岡高裁に控訴。
福岡高裁は7月、一審の判決を支持し、阿蘇市の控訴を棄却していました。
福岡高裁や代理人弁護士によりますと、被告の補助参加人である佐藤前市長が「国家賠償法と地方自治法の適用に疑問が残る」として8月2日付けで上告したということです。
これについて原告側はTKUの取材に対し、「勝訴判決を確信している」とコメント。
また、被告の阿蘇市は、「期限までに上告するかどうか判断する」としています。