関西電力が7月に表明した美浜原発での新たな原発の建設に向けた地質調査について、美浜町の戸嶋秀樹町長は4日、関電に受け入れる意向を伝えました。
      
美浜町の戸嶋秀樹町長は、関西電力の水田仁・原子力事業本部長と美浜町役場で面談し、新たな原発の建設に向けた美浜原発所周辺での調査再開を受け入れる意向を伝えました。

戸嶋町長は「町民の声にも耳を傾けて来たが、町議会や地元関係者と同様、今回の調査に対して理解を示す声が多いことを確認した。自主調査について地元地域の理解を得ながら進めてもらうことを容認する」と話しました。
 
美浜原発での新たな原発の建設に向けた地質調査は、2011年の福島第一原発事故を期に中断していましたが、7月22日に関電の森望社長が再開を表明し、地元の美浜町や県に理解を求めていました。
 
調査再開を容認した理由として、美浜町は町民から理解を示す声が多かったことや、隣りの滋賀県高島市へとつながる避難道路の建設について、国や県で関連予算の確保など具体的な検討がなされていることを挙げました。
 
関西電力は美浜原発周辺の住民への説明を進めながら調査計画を作成するとしています。
   
戸嶋町長はこの後県庁を訪れ、中村保博副知事に関電の地質調査再開を容認したことを報告し、中村副知事は町の判断を了承しました。
 
面談終了後、「仮に調査がうまく進んだ場合、美浜町にウエルカムという気持ちはあるか」という質問に対して、戸嶋町長は「調査結果をふまえて、より安全であるかどうかを示した段階での話。ここでそれについては言及しない」と答え、新たな原発の設置を認めるかどうかは答える段階にないとしました。
       

福井テレビ
福井テレビ

福井の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。