カムチャツカ半島付近で発生した地震による津波注意報の解除から一夜、8月1日、津波の影響は観光施設にも及んでいます。
内記和人記者
「海女の素潜りで知られる小袖漁港に来ています。こちらの漁港のすぐそばの海女センターでは、今回の津波でイベントの予定を一部変更せざるを得なくなりました」
岩手県久慈市の小袖海女センターでは、8月1日から海女との触れ合いや地元のグルメを楽しめる「AMA FES WEEK」が始まりました。
しかし、7月31日までの2日間休館したことで食材が入荷せず、イベント初日から食堂を閉鎖し、限定メニューのウニ丼やカレーが提供できなくなりました。
静岡県からの観光客
「(グルメの)イベントをやっていれば、良い思い出になったと思う。ちょっと残念」
久慈市商工観光課 米内千織係長
「残念ながら本日は(食堂が)営業できない状況となった。あす以降ぜひたくさんの人にお越しいただき、おいしい生ウニを食べてもらえれば」
小袖海女センターでは、2日に食堂を再開させるということです。
久慈市の水族館「もぐらんぴあ」では、7月30日と31日合わせて125人の来館予約がありましたが、津波による休館ですべてキャンセルになりました。
本来2日間で予約なしの人を含め500人ほどの来館を見込んでいたといいます。
もぐらんぴあ 展示飼育部 関合雅敬課長
「夏休み期間でと、もぐらんぴあに来るのを楽しみにしていた方もいたと思う。その点については残念な思いをさせてしまった」
もぐらんぴあによると、キャンセルによる損失は約30万円ほどになるということです。
宮古市では1日、遊覧船「宮古うみねこ丸」が3日ぶりに運航を再開し、多くの人が訪れました。
盛岡からの観光客からは「気持ちいいですね。きょう乗れて本当に良かった」「楽しくて涼しくて良いですね」という声が聞かれました。
運航を担う岩手県北自動車によりますと、運休した2日間には約400人の乗客を見込んでいたため、打撃は大きいといいます。
岩手県北自動車 宮古遊覧船事業部 佐々木隆文事業部長
「宿泊もキャンセルしている人もいるので、ちょっとまだ出足は鈍い。天気も良いので、(客足の回復は)これからかなと思う」
観光や水産業への影響について達増知事は「様々影響はあると思うが、その内容については調査中というところで、状況によって必要な対応を検討していく」と話し、今後、実態の把握を進めていくと述べました。