北アルプス奥穂高岳を単独で登山をしていた千葉県松戸市の66歳の男性が技量不足のため行動不能となりヘリコプターで救助されました。
男性は7月29日、岳沢から南陵を経由して山頂方面に向かっていたところ、技量不足のため行動不能になりました。
警察によりますと、午後1時過ぎ、本人から松本警察署に「登山道を外れた所を歩いていたら、斜度のきつい場所に入り、動けなくなった」と救助要請がありました。
長野県消防防災ヘリが出動し、午後5時頃、男性を救助しました。けがはない模様です。
男性は28日、単独で上高地から入山していました。
長野県内の山岳では遭難が相次いでいます。長野県警によりますと、遭難の多くは、下山時に集中しています。特に暑い今の時期は、登山者が気温や高度差で体力を消耗し、疲労とともに注意力も散漫となって整備された登山道でも、浮石やガレ場などちょっとした不注意でバランスを崩して転倒することがあります。もうすぐゴールと油断しがちなタイミングこそ、最大のリスクが潜んでいるため、最後まで気を抜かずに登山するよう呼びかけています。
長野県内は夏本番の厳しい暑さとなっていて、標高の高い山域でも疲労や熱中症などにより動けなくなることがあります。
県警は「自分の技量に見合ったルート選びをする」「余裕ある登山計画を立てる」「こまめに休憩を取り、意識して水分・エネルギーを補給する」「下山するまで体力や集中力を切らさない」など注意を呼びかけています。