北アルプス唐松岳で東京都江戸川区の75歳の女性が滑落し、けがをして、長野県消防防災ヘリに救助されました。

女性は29日、唐松岳から五竜岳へ縦走中、牛首付近(標高約2500メートル)で滑落しました。

午前7時半頃、本人から長野県山岳遭難防止常駐隊員に「滑落して、両足をけがして動けない」と救助要請があり、県消防防災ヘリが出動し、午前10時頃、女性を救助し、大町市内の病院に搬送しました。

警察によりますと、女性は両足首をけがしましたが、程度は軽いとみられます。

女性は、29日から友人と5人パーティで唐松岳に入山していました。

長野県内の山岳では遭難が相次いでいます。長野県警によりますと、遭難の多くは、下山時に集中しています。特に暑い今の時期は、登山者が気温や高度差で体力を消耗し、疲労とともに注意力も散漫となって整備された登山道でも、浮石やガレ場などちょっとした不注意でバランスを崩して転倒することがあります。もうすぐゴールと油断しがちなタイミングこそ、最大のリスクが潜んでいるため、最後まで気を抜かずに登山するよう呼びかけています。

長野県内は夏本番の厳しい暑さとなっていて、標高の高い山域でも疲労や熱中症などにより動けなくなることがあります。

県警は「余裕ある登山計画を立てる」「こまめに休憩を取り、意識して水分・エネルギーを補給する」「下山するまで体力や集中力を切らさない」など注意を呼びかけています。

長野放送
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