熊本市の新庁舎整備について、今の市役所が移転・建て替えとなると、市中心部の『一等地』が空くことになる。7月23日は、この跡地や周辺のまちづくりについて議論が行われ、専門家からは「『市中心部の一等地が空く』というインパクトが伝わっていない」と指摘されたことが明らかになった。

専門家らによる検討委員会の分科会

熊本市は、建て替えによる現庁舎跡地の活用や周辺のまちづくりについて、専門家らによる検討委員会を設置している。

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7月23日はこの委員会の分科会が非公開で開かれた。このうち『現庁舎跡地利活用検討分科会』では、熊本市が現庁舎跡地利用について行ったサウンディング調査の結果を報告。

土地開発事業者などからは『ハイクラスホテル』を軸とした複合施設の提案が複数寄せられた一方、跡地周辺の不動産所有者などはまだ具体化に至っていない現状にあるという。

分科会長の星野裕司熊本大学教授は「(現庁舎の)周りの方々がどういうチャレンジをしていいのか、見えていないのが現状と思う。跡地のインパクトをしっかり周りに波及できてない。それがこれからの課題だという議論が、今日の分科会では多かった」と、非公開で行われた議論について述べた。

「民間から活性化策が出る呼び水に」

検討委員会は、2026年度中に『庁舎周辺まちづくりプラン』の原案を策定する予定。熊本市は新庁舎整備の基本計画、基本設計、実施設計と進め2028年度に建築工事に入る見通しを示している。

星野分科会長は「民間事業者から活性化策が出る呼び水になるようなプランにしなければならない」と述べていた。

(テレビ熊本)

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