特集「ザ・昭和」の話題です。
昭和の始まりから数えて2025年で100年ということで、昭和のぬくもりを感じる懐かしい場所にお邪魔してきました。
場所は鹿児島県指宿市です。
夏休みに入り、遊びに、宿題にと、忙しく過ごしている子供たちに人気の駄菓子屋さんがあります。
駄菓子屋さんの夏休みの風景をのぞいてきました。
レトロな雰囲気があふれる店内に、子どもたちの明るい声が響きます。
指宿市にある「ひごP」と名付けられたこの駄菓子屋さん。
実は2025年3月、地元のガス会社「肥後プロパン商会」のショールームに作られました。
肥後プロパン商会・肥後大輔社長
「ガス会社なので常に人がいるので、ちょっとしたお菓子を販売できるかなと。駄菓子屋さんやってみようかなと気軽な気持ち(で始めた)。反響に正直驚いている」
昭和レトロを意識した店内には、150種類以上の駄菓子が並びます。
ガス会社が運営するとあって、棚にはガス管を使うこだわりも。
お店には、仕入れてほしいお菓子をリクエストするための紙も用意されています。
店番を務めるのは肥後社長の母、明美さんです。
買いに来た子どもたち
Q.何買った?
「これがけっこう好きでいつも食べている」
「みんな好きだよね」
「これ、めっちゃうまい!」
「けっこう、昔のおかしがある!」
店の前で、買ったばかりの駄菓子をすぐに開けて、みんなで楽しみます。
「当たった~!!」
「当たりすぎじゃない!?」
「ずるいよ~」
なんだか懐かしい光景です。
肥後さんの小学2年生の娘・旭桧ちゃんも子ども店長として明美さんを手伝います。
会計や、商品の補充、売れ筋商品のチェックなどを任されているそうです。
ひごP 子ども店長・肥後旭桧ちゃん(7)
「計算が自分でできるようになったらいいなと思って(お手伝いしている)」
そんなこども店長、旭桧ちゃんに、ひごPで人気の駄菓子を教えてもらいました!
旭桧ちゃん
「スクラッチくじつきのおかし、わたあめはパチパチをトッピングするとおすすめ」
じつは、肥後さんが駄菓子屋さんをオープンさせたのは、旭桧ちゃんがきっかけだったといいます。
肥後社長
「娘(旭桧ちゃん)が友達とお小遣いでお菓子を買いに行くときにスーパーしかなかった。自分が子どものときは駄菓子屋さんがたくさんあって友達と一緒に行った記憶が(ある)」
「この辺も最近は子どもの声も全然聞こえてこない」
地域の子どもたちが気軽に集まれる場所を作りたい。
そんな気持ちで始めたこの駄菓子屋さんは、子どもたちの口コミで広がり、今では常連さんもいるそうです。
肥後社長
「理想はいまお店に来てくれている子どもたちが大人になった時に、地元に残ってくれるきっかけになれば」
子供たちの憩いの場が地域のつながりを育みますように。
ガス会社が作った小さな駄菓子屋さんは、夏休みを謳歌する子供たちの心に昭和のぬくもりを灯します。