JA全農長野は、長野県松本市の食肉処理施設について、移転新築を断念すると阿部知事に報告しました。資材高騰により建設費が増えたことなどが理由です。

JA全農長野・神農佳人会長:
「苦渋の決断だが、松本食肉施設の移転を断念したい」

JA全農長野の神農会長は、阿部知事のもとを訪れ、松本市の食肉処理施設について、移転新築を断念すると報告しました。

施設は子会社の県食肉公社が運営し、主に中南信の食肉処理を担っています。しかし、土地を所有する松本市が新たなごみ焼却施設の整備のため2026年度末までに土地を返還するよう求めていました。

これまで朝日村の土地を候補地として移転新築を検討してきましたが、資材の高騰で、建設費が当初の1.5倍ほどにふくらみ、候補地周辺の住民から理解も得られなかったことから断念することを決めたということです。

その上で、中野市にある北信食肉センターの拡充や佐久市に新たな拠点を設けるなどして流通生産体制を確保するとしました。

報告を受けた阿部知事は、「判断を尊重する」とし、次のように語りました。

阿部知事:
「大変残念な状況ではあるが、これを契機に県としても畜産振興にギアチェンジして力を入れて取り組んでいかないといけない」

長野放送
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