25日も暑い1日でしたが、連日各地で体温超えの猛暑が続く中で、ある不調を訴える人が増えているというんです。
25日の「ソレってどうなの?」は、「猛暑で腸が悲鳴!?増える“夏の便秘”」をテーマにお伝えします。
24日に東京都内のクリニックに来院した40代の女性や50代の女性は、ここ最近暑くなってきて、便秘の症状が出始めたといいます。
今、猛暑からくる便秘に悩まされる人が増えているというんです。
国立消化器・内視鏡クリニックの吉汲祐加子院長によりますと、「“夏便秘”を訴える方は、以前と比較して2割くらい増えています」と、ここ数年の厳しい暑さで“夏便秘”を訴える患者が多いといいます。
街でも「3日(出ない)とか。夏の方が(便秘に)なるといわれればそうかもしれない。しんどいですね」「数えたことないけど2~3日くらい出ないという感じ。水分を補給しても改善されない」と、不調を訴える方たちがいました。
では、暑くなるとなぜ便秘になるのでしょうか。
国立消化器・内視鏡クリニック 吉汲祐加子院長:
夏便秘の主な原因は、大腸の砂漠化です。大量に汗をかくことによって、大腸に届く水分量が減ったことが夏便秘の増加の原因と考えています。
大腸の水分が不足してカラカラになる「大腸の砂漠化」。
夏の水分補給、皆さん心掛けていると思うんですけれども、ではなぜ砂漠になってしまうんでしょうか。
実は、大腸まで届く水分量は、摂取したうちのわずか1割ほどだというのです。
ですから、そこに暑さで大量の汗をかくことが加わりますと、大腸への水分がさらに減ってしまい、夏便秘になるというんです。
また、夏バテで食欲が減少して食生活が乱れたり、エアコンで体を冷やしすぎたりすると腸の働きが鈍くなって、夏便秘になりやすいというんです。
クリニックを訪れた患者には60代の男性もいました。
夏便秘は子供から高齢の方まで、各年代に広がっているというんです。
この水分不足などによる腸内環境の乱れで起こる夏便秘ですが、さらなる病気を引き起こす恐れも指摘しています。
国立消化器・内視鏡クリニック 吉汲祐加子院長:
腸内環境が乱れることによって、腸のバリア機能が低下します。そうすると、認知機能とか免疫力低下、肌荒れ、そのほかいろんな全身の不調につながります。
では、どのような対策をすればいいのでしょうか。
国立消化器・内視鏡クリニック 吉汲祐加子院長:
朝(コップ)1杯の炭酸水を飲むと腸が動き出すので、便通改善に効果があります。発酵性食物繊維が有効。小麦ブラン、シリアル、もち麦などに多く含まれています。発酵性食物繊維をとり腸内環境を整え、便秘改善につとめましょう。
ぬるめのお湯で30分ほどの半身浴ですとか、適度な運動も腸の働きを活発化させて効果的だといいます。
皆さん、これからまだまだ暑い日が続きますから、熱中症とともに“夏便秘”にも注意して快調な夏を過ごしていきましょう。