アメリカのウィトコフ中東担当特使は24日、パレスチナ自治区ガザの停戦案をめぐるイスラム組織ハマスの回答に不満を表明し、カタールに派遣していたアメリカの交渉団を引き揚げると発表しました。
ウィトコフ特使は、SNSで「ハマスからの最新の回答を受けて、ガザ地区での停戦を望む意思が明確に見られなかったことから、派遣していたチームをいったん帰国させることを決定した」との声明を発表しました。
そのうえで、ハマスについて「協調性に欠け、誠実に対応しているようには見えない。このような利己的な対応をとったことは非常に残念だ」と批判しました。
ウィトコフ氏は、人質に解放の解放に向けて別の選択肢を検討していくとしたほか、ガザ地区での恒久的な平和の実現に向けて努力する姿勢を強調しています。
しかし、イスラエルも交渉団の引き揚げを発表しており、双方の主張の隔たりがあらためて浮き彫りになっています。
ニュースサイト・アクシオスは関係者の話として、ハマス側は、イスラエル人を殺害した罪で終身刑を受けたパレスチナ人200人と2023年10月の戦闘開始後、ガザ地区で拘束されたパレスチナ人2000人の釈放を求め、提案した1200人よりも多い人数を要求したとしています。