3月に秋田県男鹿市のマンホールで3人が死亡した事故を受け、自治体の水道事業を支援する会社が23日、小型無人機ドローンで設備の点検作業を安全にできるかを確認しました。

水道設備を巡っては、1月に埼玉・八潮市で道路が陥没し、下水道管の破損が原因とみられているほか、3月には男鹿市の下水道工事現場で男性作業員3人が倒れ、その後死亡しました。

地中で作業する際の安全の確保が課題となる中、23日、事故がないように水道設備を点検しようと、生活排水処理事業を手がける秋田市の「ワン・アキタ」が、ドローンで下水道管の内部を確認する実証実験を公開しました。

ドローンは縦横の長さが20センチ、高さ約5センチの小型の機体で、埼玉県で道路が陥没した際、行方が分からなくなった人の捜索に使用されました。

実験では、ドローンを2.7メートル四方のコンクリート製の下水道管の中を飛行させました。

ドローンから映像が送られ、実験にあたったスタッフがモニターで壁面に腐食や亀裂などがないか確認していました。

国土交通省は、全国の自治体に直径2メートル以上の下水道管を調査するよう求めていて、県内では秋田市や能代市などにある計20キロメートル以上が対象です。

ワン・アキタ 岸功専務:
「若い人材の親も、埼玉県のような事故があると危険と思う。最先端の技術をもって秋田の水インフラを守っているということを若い人たちに周知して、秋田の水を自分の会社で守るという形で進めていきたい」

ワン・アキタは、別の下水道管でもドローンを活用した調査の安全性を検証し、早ければ秋に導入する方針です。

秋田テレビ
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