北アルプス白馬岳で登山をしていた高知市の78歳の男性が疲労のため行動不能となり、救助されました。男性にけがはないということです。

男性は7月22日、夫婦で猿倉登山口から入山し、宿泊予定の白馬岳付近の山小屋に向かっていたところ、北アルプス白馬岳の大雪渓付近(標高約2100メートル)で疲労により動けなくなりました。

午後1時前、長野県警山岳遭難救助隊と北アルプス広域消防本部の消防署員が合同でパトロールをしていた際、男性から「疲労で動けなくなった」と救助要請がありました。

男性と妻はパトロール隊と同行下山し、午後5時前に救助されたということです。

男性は疲労しているが、けがはない模様です。


7月19日から21日までの3連休、長野県内の山岳では遭難が相次ぎました。北アルプスなどで14件が発生し、1人が死亡、7人が重軽傷を負いました。このほか体調不良が2人、疲労により行動不能になった遭難者が4人います。

長野県警によりますと、遭難の多くは、下山時に集中し、特にこの暑い時期は、登山者が気温や高度差により体力を消耗し、疲労とともに注意力も散漫となり、整備された登山道でも、浮石やガレ場などちょっとした不注意でバランスを崩し、転倒したりすることがあります。もうすぐゴールと油断しがちなタイミングこそ、最大なリスクが潜んでいるため、最後まで気を抜かずに登山するよう呼びかけています。

県内では、夏本番の厳しい暑さとなっていて、標高の高い山域でも、気温が上がり、疲労や熱中症などにより動けなくなり、暑さと疲労で集中力が低下して、転倒や滑落のリスクも非常に高くなります。

県警は「余裕ある登山計画を立てる」「こまめに休憩を取り、意識して水分・エネルギーを補給する」「下山するまで体力や集中力を切らさない」など注意を呼びかけています。

長野放送
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