包装紙や紙袋などで長年親しまれてきた松坂屋の代名詞=カトレヤが、姿を消すことになりました。7月18日、シンボルマークをオマージュしたロイヤルブルーの新デザインが発表され、老舗百貨店は新たな歴史を刻みます。

松坂屋の新しいデザイン
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■シンボルマークをオマージュ…新たなデザインが発表

7月18日、カトレヤに代わって新たなデザインがお披露目されました。

松坂屋のシンボルマークをオマージュした、ロイヤルブルーと四角形をモチーフに、なんともモダンなデザインです。

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松坂屋名古屋店の斉藤毅店長:
「今回“百様図”を取り入れて、包装材のデザインを一新いたします。私たちにとっても新しい時代の幕開けにもなります」

2025年は、大丸松坂屋となって15年の節目です。大丸は緑、松坂屋は青、デザインに統一感をもたせ新たな船出を迎えます。

■なぜカトレヤに?西洋的なイメージを“洋蘭の女王”に託す

松坂屋がカトレヤをシンボルフラワーに制定したのは1957年です。世は戦後復興から高度経済成長の時代で、洗練された西洋的なイメージを、“洋蘭の女王”とも呼ばれるカトレヤに託しました。

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松坂屋名古屋店の担当者:
「カトレアは今までモチーフとして紙袋や包装紙にデザインさせていただきまして、紙袋や包装紙は商品を包むだけではなくて、お客さまのお気持ちや真心も一緒に包んでお渡しすることを大切にしております」

時代とともにデザインは少しずつ変化していきましたが、60年以上もの間、カトレヤは変わらず、松坂屋の包み紙であり続けてきました。

新たなデザインについて、名古屋の街で聞くと、「松坂屋って分からなくなっちゃうけど、いいんですかね。古き良きが…」「今どきでいいんじゃないですか」などの声が聞かれました。

新しいデザインは7月30日から、一部の売り場で配布が始まります。

■“カトレヤの前”はどんなデザインだったのか

カトレヤの前は、松坂屋の「松」をデザインした包装紙を戦前から使っていました。名古屋空襲で店舗が全焼し、改修工事を終えた際のリニューアルでも、松が使われていました。

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その後、高度成長の中で西洋のイメージをつけるべく“洋蘭の女王”=カトレヤになりました。

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ほかの大手百貨店の紙袋では、ジェイアール名古屋タカシマヤは「バラ」がモチーフとなっていて、2000年の開店から変わらぬデザインです。

名古屋栄三越では、2014年に“実り”をテーマにリニューアルしています。

2026年2月で営業終了する名鉄百貨店は、「百貨店の100」個を超える101個のドットの柄になっています。

(東海テレビ)

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