参議院選挙の投開票まであと2日。
選挙戦は終盤にさしかかり、富山選挙区に立候補している候補者の活動も熱を帯びています。
どんな戦略で何を訴えているのか、選挙戦を追いました。
立候補しているのは、届け出順に、参政党新人の田保智世候補、国民民主党新人の庭田幸恵候補、NHK党新人の佐藤明候補、自民党現職の堂故茂候補、共産党新人の坂本洋史候補の5人です。
*参政・新 田保智世候補
「日本人ファーストの参政党、田んぼを保つと書いて、田保智世」
参政党新人の田保智世候補。
知名度アップのため、富山県内全域での街頭演説に力を入れ、(決起集会)党のキャッチコピー「日本人ファースト」を強調して訴えています。
*参政・新 田保智世候補
「国会で選択的夫婦別姓を止めたのは参政党と日本保守党のみ。日本の国柄を捨ててもよいと思う人たちは何者なのか、私は彼らには絶対に負けたくない」
今回の選挙で、急速に支持を伸ばしている参政党。
もともと無党派層や若い世代からの支持拡大を狙っていましたが、今は自民党から離れた「岩盤保守層」の受け皿として票の上積みを図る狙いです。
*参政・新 田保智世候補
「当たり前を望む、それが参政党の日本人ファースト」
16日、神谷宗幣代表が応援に駆けつけた富山駅での街頭演説には300人以上が集まりました。
*参政党 神谷宗幣代表
「参政党の志向と北陸の皆さんの志向は合う、だって日本好きな方多いから。福井生まれで石川に住んでいる。北陸を参政党の一つの支持基盤にしたい。ちゃんとやらないと参政党が追い上げてくるぞという危機感を与えて、自民党の国会議員に喝を入れるのは富山県民」
*参政・新 田保智世候補
「富山県で生まれ育ったことに感謝している。次の世代に向けて大切なものをひとつひとつ必ず取り戻したい」
*国民・新 庭田幸恵候補
「働けば働くだけ手取りが増える日本をつくるために、まずは国の税制にメスを入れないと」
国民民主党・新人の庭田幸恵候補(57)。
党のキャッチコピー「手取りを増やす夏」を全面に押し出し、県内各地での街頭演説に力を入れています。
*国民・新 庭田幸恵候補
「高岡市のみなさまは勇気ある市民。民意を表してこの夏、新しい市長を選んだ。チェンジです。チャレンジ、チェンジ、日本の未来」
総決起集会には、県内最大の労働団体・連合富山と庭田候補を「事実上の推薦候補」として支援する立憲民主党県連の協力で、約1000人が集まりました。
*国民・新 庭田幸恵候補
「庶民代表、生活者代表、労働者代表です。みなさんとともに、政治を私たち国民の手に取り戻す」
党の玉木代表と榛葉幹事長は、選挙期間中、それぞれ2度応援に駆けつけ、富山での初の議席獲得へ熱がこもります。
*国民民主党 榛葉賀津也代表
「また来たのかと思われるかもしれない。勝つよこれ。勝ちにいくよ。庭田幸恵が勝てば、自民党ひっくり返るよ」
*国民民主党 玉木雄一郎代表
「最も注目されているのが富山選挙区。富山が変われば、日本が変わる。日本を変えるために、富山から変えませんか」
*国民・新 庭田幸恵候補
「最後必ずゴールを切るのは庶民。現役世代、若者、今苦しんでいる人たちが私と一緒にゴールを切る。そんなイメージでいる」
*自民・現 堂故茂候補
「自民党なにしとんがやと、エラーばっかりで。気持ちはわかります。しかし堂故茂にその声を託してください」
自民党現職の堂故茂候補。
党の組織力をフルにいかした選挙戦を展開し、今月10日には、小泉進次郎農水大臣とともにマイクを握りました。
*小泉進次郎農水相
「堂故さんは氷見の市長も務めて県内を隅々まで歩いて長年の経験で地域の隅々の課題がよくわかっている。最後は必ず堂故さんの勝利に結びつくと信じている」
16日は、石破総理が、総理として初めて来県し、個人演説会の応援弁士を務めました。
*石破茂総理
「堂故茂のあとは石破茂であります。どうぞ皆様力を貸してください。堂故茂、助けてやってください。この高岡から富山から次の時代につなぐために皆様のお力を心からお願いする」
堂故候補が一貫して訴えるのは、「物価高に負けない賃上げ」。
17日、地元・氷見で開いた総決起大会では、「最後のお願い」を強調し、組織固めを図ります。
*自民・現 堂故茂候補
「こんな厳しい選挙初めて戦っている。本当に厳しい風との戦い。堂故茂最後の
お願いです、今度の選挙勝たせてください」
「精一杯有権者に自分の思いを訴える。それが選挙だと思っているので最後までそうありたい」
*共産・新 坂本洋史候補
「消費税を、廃止を目指し緊急に5%に引き下げることを訴えます」
共産党新人の坂本洋史候補。
今回、党のイメージを一新しようと、目立つデザインにラッピングした選挙カーで県内をくまなく巡り、街頭演説を行っています。
物価高対策には、消費税の減税が最も効果的だと訴える共産党。
今月10日には党幹部の小池晃・書記局長が応援に駆け付けました。
*共産党 小池晃書記局長
「財源財源と言うけれど、法人税の減税をやってきましたよね。あれで賃金上がりましたか。設備投資増えましたか。内部留保が増えただけじゃないですか」
演説では、与党への批判に加え他の野党との違いも強調しています。
*共産・新 坂本洋史候補
「今度の選挙で外国人を差別するような言説がふりまかれています。『日本人ファースト』なるスローガンが掲げられておりますけれども。外国人を敵のように認定して憎悪をあおっていく。こんなやり方で支持を広げるやり方はもってのほか」
共生社会の実現を掲げ、無党派層への支持拡大を目指します。
*共産・新 坂本洋史候補
「暮らしを守る道はどこにあるのか。暮らしというのは経済的な問題だけでなく、平和の問題も同じ。民主主義・人権の問題も一体のもの。個人を尊重するという角度から今の政治そのものを変えようという訴えを最後まで尽くしていきたい」