こども食堂などに食品を提供する「フードバンク愛知」が、コメ不足に直面しています。夏休みが始まって給食がなくなるため、支援を求める声は増える見込みで、必死の対応が続いています。
愛知県北名古屋市の「フードバンク愛知」では、寄付された食品をこども食堂などに無償で提供しています。子供たちはいよいよ夏休みですが、心配なのは給食がなくなることです。食品を受け取りにきたこども食堂の関係者は…。
こども食堂を運営する女性:
「食品とかの値段がグッと上がったので。お家でご飯のおかわり制限が…」
こども食堂を運営する男性:
「食料品は困っています。ここ1カ月で新規のシングルマザーさんや困窮世帯が6件」
こども食堂を悩ませる、物価高にコメ不足。7月17日、フードバンクの冷蔵庫にも、コメがわずかしかありませんでした。
フードバンク愛知の花井里美さん:
「去年は全部お米で埋まるぐらいだったんですけど、今年は夏休み前の現状でここのみ。(寄付を)くださる企業さんもお米が手に入らない」
コメは子供たちの食事に欠かせません。政府の備蓄米が入荷されることになったものの、綱渡りの日々が続きます。
花井さん:
「長期休みとなると、家庭で食事を取る機会が多くなるので、支援を求める声は全体的に需要が高まると思っております。食べることで子供たちが困らないような社会を実現したい」
フードバンク愛知では、食品宅配を手掛けるオイシックスなどとともに「夏休み給食便」を実施していて、全国のおよそ1万2000世帯に食品の支援を行います。
コメ不足は支援の現場を悩ませています。名古屋市内8カ所に設置されている「みんなのれいぞうこ」。中には、米や肉、野菜だけでなく、お菓子なども入っています。利用者のおよそ7割はひとり親家庭で、物価高に苦しむ親子の心強い味方ですが…。
つなぐ子ども未来の安藤綾乃代表:
「夏休みは圧倒的に食品が必要になる時期。逆にどんどん減っているのが実情かなと思います」
やはり、不足しているのはコメです。肉や魚なども入手が難しいといいます。
「みんなのれいぞうこ」は、夏休みに子育て世帯への配布回数を増やし、支援を強化したいとしていて、子供たちのために懸命のやりくりが続きます。