若い人が都会に進学して帰ってこない。地方の人口流出の原因となるこうした状況に歯止めをかけようと、7月17日、岡山市東区の高校で新たな取り組みが始まりました。
取り組みに参加したのは、岡山学芸館高校の3年生約400人です。岡山市内の企業10社の担当者を学校に呼び、それぞれの企業の仕事内容や求める人材などについて話を聞きました。
(参加した高校生は…)
「将来は教員になりたいが、人と人がつながれるような社会を目指しているので、今回の話を聞いてとてもためになった」
「知っている人が身近にいるところで働けるのは自分に困ったことがあった時に周りに頼れる人がいるということなので、地元就職はいいことだと思う」
県外への進学を選択する人も多いこの高校。今回の取り組みは、進学後、その先の就職を見据えたものです。岡山県全体では、県外の大学に進学した学生のUターン就職率が2023年度30.9%と、2016年度に調査を始めてから最低を記録しました。
これを防ぐには、高校3年生の意識付けが必要で、人手不足に悩む地元企業にとっても大きな意味を持ちます。
(両備グループ新卒採用チーム 仁科明子さん)
「地方にこそ豊かさがあるということをわれわれが推しているので、その点に生徒も気づいてもらって、地方から面白い仕事ができることを知ってもらいたい」
この高校では2026年度以降もこうした取り組みを続け、地元へ帰る若者を増やしたいとしています。