横断歩道上での交通事故を防ごうと取り締まりを強化するための富山県警のプロジェクトチームが設置され15日出発式が行われました。
設置されたチームは「歩行者を保護して道路利用者全てを笑顔にする」という意味を込めて「歩保笑み隊(ほほえみたい)」という愛称が付けられました。
出発式には交通機動隊など26人が出席し高木正人本部長が「横断歩道上での交通事故を1件でも減少させることを強く期待する」と訓示しました。
そのあと、「歩保笑み隊」は早速、白バイやパトカーに乗り込み、街頭活動に出発しました。
県内では、去年横断歩道上の人身事故は95件と前の年と比べ22件増え、このうち死亡事故が4件と、過去5年間で最多となっていて、横断する歩行者への対策が急務となっています。
*県警交通企画課 八田俊寛課長補佐
「横断歩道は歩行者優先、ドライバーは横断歩道を渡ろうとする人がいたら横断歩道の手前で確実に一時停止してほしい」
ドライバーは、常に歩行者が安全に横断歩道を渡れるように保護しなければならないと道路交通法で決められています。
去年の夏の日本自動車連盟の調査では、信号のない横断歩道を歩行者が渡ろうとしている場面で、富山県の車の一時停止率は31.6%と全国平均を大きく下回り最下位となりました。
全国1位は9年連続の長野県で停車率は87.0%でした。長野県警は停止率が高い理由として「伝統」となっている子どものころからの交通安全教育の影響を挙げ、歩行者は手を上げて意思表示するのはもちろん、止まってくれた車へのアイコンタクトやお辞儀が奨励されているためとしています。
富山県警ではこれまで『横断歩道「おもいやり」作戦』などを通じて対策を進めてきましたが、この夏は、横断歩行者妨害の交通違反の検挙に加え「手を挙げて横断歩道を渡ることを奨励する」など交通安全指導を強化し事故防止につなげたいとしています。
*県警交通企画課 八田俊寛課長補佐
「横断歩道を渡る時はハンドサイン。手を挙げて、左右の安全をしっかり確認し、車が一時停止したことを確認してから横断歩道を渡るようにしてほしい」