去年8月、福岡市早良区で乗用車とバスが正面衝突し、幼い姉妹2人が死亡した事故。

車を運転し、過失運転致死傷の罪に問われている母親の初公判が福岡地裁で開かれました。

◆弁護側
「亡くなった2人との関係は?」

◆古賀千尋 被告
「私のすごく大切な娘。生活の中心でした」

初公判の法廷で亡くなった娘たちへの思いを語ったのは、過失運転致死傷の罪に問われている古賀千尋被告(33)です。

◆記者リポート
「前方が完全につぶれるような形でフロントガラスも大きく割れています」

事故が起きたのは去年8月のことでした。

起訴状などによりますと古賀被告は、福岡市早良区東入部の国道を乗用車で走行中に、中央線をはみ出し対向車線を走っていた西鉄バスと正面衝突しました。

この事故で、バスの運転手や乗客4人がけが。

車に乗っていた古賀優麗愛ちゃん(当時7)と麻里愛ちゃん(当時5)が死亡しました。

◆事故現場近くに住む人
「後ろの2人ともちゃんとシートベルトもしていたし、指示を仰ぎながら心臓マッサージをしていたが意識が戻らなかった」

15日、福岡地裁で開かれた初公判で起訴内容を認めた古賀被告。

検察は冒頭陳述で事故原因について、「子供らにシートベルトは着用させたが、チャイルドシートは使用しなかった」とした上で、「カーブする道路に差し掛かっていたのにカーナビの画面に目を向け車線をはみ出し、急ブレーキを踏む間もなくバスと衝突した」と指摘しました。

続いて行われた被告人質問ではー

◆弁護側
「どうして事故を起こしたか分かりますか?」

◆古賀千尋 被告
「なぜカーナビを見ていたのか分からない」

◆弁護側
「免許はどうしますか」

◆古賀千尋 被告
「二度と取得しない。エンジンが付いているものはもう運転しない」

事故当時の娘の様子を聞かれると、涙ぐむ場面もあった古賀被告。

8月22日の次回公判で求刑が行われます。

テレビ西日本
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