気象予報士に聞くお天気箱。今回のテーマは「台風の傾向について」です。
【甲斐気象予報士】
今年はこれまでに台風は4個発生しましたが、今年の台風は1号が発生するのが遅くなりました。統計を取り始めてから最も遅いのは、1998年で7月9日でした。今年は6月11日に第一号が出来ましたので、過去5番目に遅い発生となりました。理由としては台風の発生しやすい場所で台風のもととなる積乱雲の発生がしづらくなったため、発生が遅れました。台風の発生が遅れるということは、年間の発生数にも影響があるのではないかと調べました。
1998年は16個と平年よりかなり少なかったですが、他の年は平年並みに近い値となりました。そして今年は何個発生するのかウェザーニュースの予想を見ていきます。
今年の台風の傾向としては23個程度発生するのではないか、と見ています。平年が25.1個でしたので、平年よりやや少なくなりそうです。ただ、月別に見ますと、これから9月にかけて右肩上がりで量産体制に入りそうです。ちなみに今年の台風の特徴としては、いつも台風が発生している場所よりも北で発生しやすくなる予想です。このため、発生してからすぐに日本に接近ということもあるため、注意が必要です。
【アナウンサー】
日頃から備えが必要ですね。現在、台風は発生していますか?
【甲斐気象予報士】
現在発生はしていませんが、12日午前9時からの天気図を動かしていきますと、2つの熱帯低気圧があります。日本の南の海上にある熱帯低気圧ですが、これが24時間以内に台風になる予想となっています。北上して関東付近に向かうので九州への影響はなさそうです。
しかし、東シナ海にある熱帯低気圧が週末、週明けにかけて九州に近づく恐れがありますので、この後の情報に注意が必要となりそうです。
【アナウンサー】
週末の天気は?
【甲斐気象予報士】
12日土曜日も大体晴れますが、午後は夕立がありそうです。天気の急変に注意してください。13日日曜日は雲が広がり、日曜日も雨や雷雨になる可能性がありますので、空模様の変化にお気をつけください。
日差しがなくても気温・湿度が高く、蒸し暑さがますでしょう。
月曜日まで湿った空気の影響を受けやすいでしょう。
火曜日と水曜日は大体晴れそうです。気温は平年並みか高い状態が続きますので、体調管理にお気をつけください。