7月11日から静岡県伊東市議会で始まった田久保眞紀 市長に対する百条委員会。学歴詐称をめぐり卒業証書とされる資料の提出を求められる中、市長は今後どのように対応するのでしょうか?
7月11日午前9時50分。
いつも通り自ら車を運転し伊東市役所へと登庁した田久保市長。
伊東市・田久保眞紀 市長:
(Q百条員会を迎える心境は?)議会の報告を待ちたいと思います(Q.もう一度)議会の報告を待ちたいと思います(Q.百条委員会とどう向き合う?)…
この直後に始まったのが百条委員会です。
田久保市長をめぐっては市の広報誌などに東洋大学法学部卒業と記す一方、実際は除籍だったことがわかっていて市長の学歴など事務手続きについて調査するため委員会が設置されました。
11日の委員会では、広報誌が作成された経緯などについて確認するため市の企画部長など職員2人に出頭を要請。
そして、証人尋問が行われました。
伊東市・山下明子 秘書広報課長:
全国市長会から市長の履歴書等の提出依頼を受けた。その中で 東洋大学法学部卒業として市議の1期・2期の記載をした履歴書を広報課の方で(市長が)議員時代の資料などを基に作成した
焦点となったのは市側がどのようにして東洋大学卒業と判断したのかです。
伊東市・山下明子 秘書広報課長:
資料自体には東洋大学法学部まで書いてあったと記憶している。私の方から「卒業証書を見せてほしい」とお願いし、6月4日に見せてもらったので最終的に卒業という形で問題ないと判断した
その上で秘書広報課長が明らかにしたのは複写を拒まれたという事実です。
百条委員会・重岡秀子 委員:
コピーを取ろうとしたら市長から「やめてほしい」と言われたという経過でよいか?
伊東市・山下明子 秘書広報課長:
ちゃんと見たという証拠を残すため「コピーをさせてもらえないか」という相談はしたが今までのやり方等も踏まえて「そこまで必要ないでしょ」という話だったので「それは結構です」という話をした
このため百条委員会の井戸委員長は…。
百条委員会・井戸清司 委員長:
証人尋問の結果を踏まえ「広報いとう」当該記事の作成にあたり重要な資料であったと判断する。秘書広報課長が確認した卒業証書とされる書類について、伊東市長・田久保眞紀 氏に対し7月18日午後4時までに記録提出を求めていくこととしたい。
これに異議はありませんか?
百条委員会の委員:
異議なし!
これを受け、市議会の中島弘道 議長が大勢の報道陣を引き連れ向かった先は別棟にある市長公室です。
伊東市議会・中島弘道 議長:
地方自治法第100条第1項の規定により、記録の提出を求めることになったので提出されるよう請求します。なお正当な理由がなく記録を提出しない場合は、地方自治法第100条第3項の規定により、6カ月以下の拘禁または10万円以下の罰金に処せられることがあるので注意します
一方、田久保市長は7日に開いた会見で卒業証書は在籍期間証明書や上申書などと共に検察へ提出する考えを明らかにしてます。
伊東市議会・中島弘道 議長
上申ということだが、そういったことをもう一度考えて百条委員会の決定を尊重してもらいたい
伊東市・田久保眞紀 市長:
いま議会から提出の正式な要請があったので、持ち帰って中身を見て百条委員会の記録も確認し対応についてしっかり考えていきたい
ただ、最後まで「関係者と検討する」の一点張りで検察への上申よりも百条委員会を優先すると明言することはなかった田久保市長。
委員会が示した卒業証書の提出期限は7月18日の午後4時。
田久保市長が今後どのように対応するのか注目されています。