「凄腕トレーダーが株を運用する」などとウソを言って投資金を募り、約8000万円をだまし取った疑いで、男女3人が逮捕された。

「海外の大手証券会社出身の凄腕トレーダー」とウソの紹介

記者リポート:
黒いメガネをかけた短髪の男が今、飛行機から降りてきました。

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笑みを浮かべながら歩く男…。
詐欺の疑いで逮捕された、自称 個人投資家の「川崎誠」こと渡辺雄介容疑者(40)と、

元大手証券会社の勤務経験がある、井戸雅栄容疑者(49)。

そしてもうひとり、水野亜紀容疑者(49)の3人。

3人は、2021年10月から2022年9月までの間、「月利が15%から70%」などと、ウソの投資話を持ちかけ、50代の男女3人から、あわせて現金7950万円をだまし取った疑いが持たれている。

その手口は、渡辺容疑者が架空のシナリオを考えて2人に指示。
井戸容疑者が勧誘役となり、水野容疑者が出資者らに運用報告のメールを送っていたという。

元大手証券会社の勤務経験がある井戸容疑者がその知識を生かし、出資者らに「運用責任者の渡辺(容疑者)は、海外の大手証券会社出身の凄腕トレーダーです」とウソの紹介をして、投資を募っていたとみられている。

100万円を出資したという被害者の男性は、こう話す。

100万円を出資した男性:
1カ月に1.3倍、いいときは1.4倍という案件がありますよと。試してみようかなと思ったのが始まりですかね。

そして男性が投資を始めると…。

100万円を出資した男性:
毎月渡辺(容疑者)の方から、「今月配当がこれだけありましたよ」と連絡があったんですよね、メールで。

これは、渡辺容疑者の名前で男性に届いたメール。そこには…。

「運用実績を報告させていただきます。運用実績1.3倍」

100万円を出資すれば、自動的に1カ月で30万円増え、130万円になることになる。

渡辺容疑者らは、こうしたウソの運用実績メールを送り、出資者を安心させていたとみられている。

渡辺容疑者ら3人は、これまでに133人の被害者から、現金や暗号資産などあわせて3億円相当を集めていたとみられている。

ウソの投資話でだまし取った約3億円。
その大半が渡辺容疑者に渡り、違法な海外のFX投資や、競馬などの趣味に充てていたとみられている。

警視庁は、3人の認否を明らかにしていないが、全容解明を進める方針。
(「イット!」7月10日放送より)