連日クマが出没している岩手県北上市和賀町では、7月8日の夜、8日の朝と同じ場所で再び米袋が荒らされる被害が確認されました。
また花巻市でも9日朝、小屋の中にいたニワトリが食べられる被害が発生しました。
松澤凱斗アナウンサー
「クマの被害があった現場です。クマはシャッターをこじ開けて、小屋の中に侵入して行ったということで、その跡が残っています」
8日の午後9時すぎ、北上市和賀町煤孫の住宅で、この家の住人が車庫の中にクマがいる様子に気付き警察に通報しました。
クマは1時間ほど車庫にいたとみられ、中にある保冷庫の扉を開けて保管されていた米袋を破り、その後立ち去ったということです。
同じ車庫には、8日朝にもクマが侵入し保冷庫の米袋を破っていったことが確認されていて、住人は車庫の入り口にクマ鈴が付いたネットを用意して対策していました。
しかし8日夜、クマは入り口を回避しシャッターを壊して侵入してきたということで、住人は不安を募らせています。
被害に遭った家の住人
「家の中で震えが止まらなかった。すごい音だった。“バリバリ”とか“バンバン”とかか。どうやって対策したらいいかわからない」
北上市和賀町ではクマの被害が相次いでいます。
8日夜にシャッターが壊された煤孫地区と隣の山口地区を合わせると、6月1日から7月9日までに12カ所・15件で被害が出ています。
うち1件は81歳の女性がクマに襲われ遺体で見つかったもので、そのほかは建物への侵入や物を壊されるなどの被害となっています。
こうした現状を受け、北上市は9日に3回目の危機対策本部会議を開き、わなの数を増やすことを決めました。
午前10時時点で5カ所に設置されているということです。
北上市 八重樫浩文市長
「わなもしくは銃で、捕獲・駆除をするように、今も猟友会と一緒に取り組んでいる」
また、花巻市でもクマの被害がありました。
松澤凱斗アナウンサー
「クマの被害があった花巻市の現場です。鳥小屋を破壊し、小さな穴から侵入してニワトリを食べていったということです」
花巻市湯口では、午前7時ごろニワトリ小屋が破壊され、中にいたニワトリ4羽のうち3羽がクマに食べられたということです。
ニワトリ小屋の所有者
「(クマにやられたのは)初めてだ、ここの中で(ニワトリを)食べているのは。何とかしてほしいなというのはある」
クマが出没している各地では、警察や市が警戒を続けています。