15日に告示される庄内町長選挙に、新人で町議会議員のスルタン・ヌール氏が立候補を表明した。仮にスルタンさんが当選すると、海外出身で帰化した日本人が自治体のトップに就くのは県内初となる。
(スルタン・ヌール氏)
「町長選挙に立候補する理由は、町に新しい風と対話の政治が必要だと強く感じたから」
現職の庄内町議会議員のスルタンさんは、シリア生まれ・エジプト育ちの53歳。
アレクサンドリア大学院を修了後、エジプトの国家公務員となり、JICA=国際協力機構のプログラムで来日した。
2013年に日本国籍を取得して帰化、2021年の町議会議員補欠選挙で初当選し、現在2期目。
スルタン氏は9日の出馬会見で、「若者や新規就農者が希望を持てる、災害に強いまちづくり」を目指すとした上で、次のように述べた。
(スルタン・ヌール氏)
「町内全域で公平なサービス提供を目指し、庄内町すべての住民が同じように大切にされるまちづくりを進めていきたいと思っている」
任期満了に伴う庄内町長選挙には、再選を目指す現職の富樫透氏(62)がすでに出馬を表明している。
富樫氏は、「まちづくりは人づくり。人口減少に歯止めをかけるための政策と、庄内町の優位性・ブランド力を打ち出していく」と訴えている。
さくらんぼテレビが県内全ての市町村に取材したところ、仮にスルタンさんが当選した場合、海外出身で帰化した日本人が自治体のトップに就くのは少なくとも「県内では初めて」となる。
庄内町長選は7月15日に告示、投開票は参院選と同じ20日。