今月20日に投開票が行われる、参議院選挙。
FNNが電話による世論調査と、取材から分析した序盤の情勢では、自民党の単独過半数は難しく、非改選の議席とあわせて全体の過半数を維持できる50議席の確保を巡って、与党と野党が激しい攻防を繰り広げています。
そんな中で注目を集めるのが、全国に32ある当選者が1人の「1人区」。
与党か、それとも野党か。
激しい戦いが予想され、“勝敗のカギ”を握る「1人区」の、最新の情勢を解説します。
■「1人区」の情勢は
全国で32ある「1人区」。
前回2022年の参院選では、自民党が28議席を勝ち取りました。
今回の情勢です。(FNN世論調査)
・自民党:優勢・やや優勢 14
・野党系:優勢・やや優勢 11
・接戦 7
■近畿・徳島・高知の情勢
近畿・徳島・高知の情勢です。
滋賀:自民優勢
奈良:自民やや優勢
和歌山:無所属・自民・参政が接戦
徳島・高知:無所属・自民が接戦
■今回の参院選は『政権選択』の色合いが濃く 「各党の主張について「ファクトチェックが必要」元AERA編集長の浜田敬子さん
元AERA編集長の浜田敬子さんは、今回の参院選は「『政権選択』の色合いが濃くなっている」と分析しました。
【ジャーナリスト 浜田敬子さん】「衆院選と違って参院選は『政権選択』ではないと言われてきたんですけど、今回は『政権選択』の色合いが濃くなってますね。皆さん一番関心があるのは物価高対策だと思いますけど、二項対立で語られがちなんですよね。例えば給付か減税か。本当にその2つだけなんだろうか」
疑問を投げかけた浜田さんは、メディアのファクトチェックの必要性を述べました。
【ジャーナリスト 浜田敬子さん】「例えば中長期的に見たら、もう少し他の物価高対策はないのかとか、どうしても『政権選択』みたいな色合いが濃くなって、与野党の対立構造になって、より過激な主張をしてくると思うんですね。短期的な利益というか。
その中で本当に各政党、候補者が言ってることが事実なのかどうか。例えば少子化の要因とか外国人が本当に優遇されてるのかとか。そういったことをきちんとメディアもファクトチェックしなきゃいけないし、私たちも冷静に見ていかなきゃいけないなと思います」
■和歌山選挙区は『保守分裂』
和歌山選挙区からは以下の7人が立候補しています。
(いずれも新人・届け出順)
共産:前久候補(69)
自民:二階伸康候補(47)
無所属:望月良男候補(53)
維新:浦平美博候補(53)
無所属:末吉亜矢候補(54)
諸派:本間奈々候補(56)
参政:林元政子候補(51)
和歌山選挙区について、キーワードは『保守分裂』と関西テレビの神崎博デスクが解説しました。
【関西テレビ・神崎博報道デスク】「自民からは二階元幹事長の三男で、新人の二階伸康さんが出馬していて、公認争いに敗れた前有田市長の望月良男さんも立候補している。保守が分裂している。
望月さんのバックには、世耕弘成さんがいる。世耕さんと二階さんは去年の衆院選で争って、世耕さんが勝ったんですけど、(今回も)世耕さんと二階さんとの争いがある中で、さらに参政からは林元政子さんが出馬し、保守が3つに分裂しているという状況です」
(関西テレビ「newsランナー」 2025年7月8日放送)