韓国の住宅街で6月、男が無人のバスを奪って逃走するバスジャック事件が発生した。男は運転手が一瞬席を離れた隙を突いてバスを発進させ、警察との10kmに及ぶカーチェイスを行った。その後、警察に逮捕された男が語った犯行の動機は「バスを運転してみたかった」という驚くほど身勝手なものだった。

バスジャック発生!男がバス奪って逃走

韓国の住宅街で6月20日に撮影されたのは、バスへの緊迫の突入シーンだ。

警察官はガラスを叩き割り、中へと乗り込む。引きずり出されたのはバスジャック犯だった。この男はどうやってバスを奪ったのか。

お昼過ぎ、車庫についた運転手は「食券をもらいに、一瞬だけ席を離れました」と話している。

バスを奪って走り始めた犯人(提供:忠清北道警察庁)
バスを奪って走り始めた犯人(提供:忠清北道警察庁)
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運転手がバスから降りたその直後、通りかかった男が誰もいないバスに乗り込み、そのまま運転席へと入った。そして扉を閉めてアクセルを踏み込む。

異変に気づいた運転手たちは驚いて必死に追いかけたが、バスを止めることはできなかった。

逃走中のバス
逃走中のバス

バスジャックの通報を受けた警察は緊急出動し、盗まれたバスを発見する。横にぴたりとパトカーをつけて停止を促したが、男は無視して逃走を続行した。警察とのカーチェイスに発展した瞬間だった。

10km逃走の末に確保…身勝手な動機

その後、10kmに渡る逃走劇の末、狭い道路に入ったパトカーが行く手を遮り、バスを止めることに成功した。

犯人を引きずり出す警察官たち(提供:忠清北道警察庁)
犯人を引きずり出す警察官たち(提供:忠清北道警察庁)

ところがバスジャック犯はバスから降りようとせず、抵抗を続ける。そこで警察官はガラスをたたき割って中へ突入し、ついに犯人を引きずり出した。

男はなぜバスを盗もうとしたのか。調べに対し「鍵がささっているのが見えて、運転したくなった。パトカーが追いかけて来て、まるで映画のワンシーンのようだった」と話している。

その後、男は窃盗や無免許運転などの疑いで検察に送られたという。
(「イット!」 7月7日放送より)

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