長嶋茂雄さんが亡くなって1か月。「そばにいるだけでみんなを幸せにする人だった」と中畑清さんが追悼の言葉を捧げた。岩手県宮古市の常運寺で行われた法要には、元巨人の選手や地元住民ら約60人が参列。震災時に被災地に贈った長嶋さんのメッセージは今も人々の心に生き続けている。
「ミスタープロ野球」への追悼
6月3日に89歳で肺炎のため亡くなったスタープロ野球こと長嶋茂雄さん。7月3日、命日から1か月を迎えた日に、岩手県宮古市田老の常運寺で追悼法要が営まれた。
長嶋さんは1958年に巨人に入団し、選手として、また監督として日本のプロ野球界をけん引してきた存在だった。

この日の法要には約60人が集まり、長嶋さんの功績を偲んだ。
中でも注目されたのは、元巨人の中畑清さんと篠塚和典さんの参列だった。
二人は東日本大震災の翌年の2012年から宮古市で野球教室を開いており、この地との縁も深い。
伝説の選手たちが語る思い出
「本当の輝きで長嶋茂雄を超える人はいない。そばにいるだけでみんなを幸せにする人だった」と中畑さんは長嶋さんとの思い出を語った。

篠塚さんも「つらい時にはどうしたらいいか、そういうものも言葉で頂いて、頭のど真ん中に長嶋茂雄という人を置いてやってきた」と、恩師への感謝の気持ちを表した。

参列者たちは二人の話に真剣に耳を傾け、それぞれが長嶋さんへの思いを胸に刻んでいた。ある参列者は「先月お亡くなりになって、とても残念に思っている。本当に感謝の気持ちでいっぱい」と語った。
震災時に届けた勇気の言葉
長嶋さんは2011年の東日本大震災の際、宮古市へ激励のメッセージを贈り、被災した人々を勇気づけた。今も地元の人々の心に深く刻まれている。

法要を終えた中畑さんは「感動です。月命日のきょうの日に心を一つにして、長嶋さんをしのんでもらえたという、存在感の大きさを改めて感じられた」と感慨深げに語った。
プロ野球選手としての輝かしい実績だけでなく、人々に希望を与え続けた長嶋さん。その存在は今もなお、多くの人々の心の中で生き続けている。
(岩手めんこいテレビ)