霧島連山の新燃岳では6月27日に発生した連続噴火が続いていて、噴煙は最大で火口から5000mの高さまで上がりました。

降灰は鹿児島県霧島市牧園町から湧水町まで広範囲に広がり、航空機の離着陸にも大きな影響が出ました。2日の午後から今朝にかけて断続的に多量の降灰が続いたという霧島市牧園町の高千穂地区。

国道223号線では車が通るたびに灰が巻き上げられ、早朝からロードスイーパーや散水車が出て除去作業を行いました。

また、付近の住民らは車や家の前に積もった灰を水で流したり、庭木に積もった灰を降り落としたりするなどの作業に追われていました。

住民
「初めてですね。風下になった人はどこも大変だからお互い様。ここで雨が降ってくれたらいいが」
「もう何年ぶりだろう。向こうは(降灰が)多かった、えびの小林方面が。こちらはほとんど降っていなかった。前の噴火の時は」
「心配は心配だが自然のことだからしょうがないと思っている」

2番茶の収穫が行われているこちらの茶畑では、茶葉に降り積もった灰を機械の風で噴き飛ばす作業に追われていました。

茶葉の品質には影響しないということですが、手間がかかる分コストも上がるということです。

茶農家
「こんなに灰が降るのは初めての経験。こっちに降っている状況なのでやんでもらわないと(茶葉を)摘めない」

6月27日から連続噴火が継続している新燃岳。
3日午後の新燃岳の情報カメラの映像をみると、みるみるうちに画面は半分ほどが真っ黒に。

こちらは火口から約10キロ離れた場所から撮影した映像です。
灰色の噴煙が空高く舞っていました。

噴煙は最大で火口から5000mの高さまであがったということです。

気象台によりますと、新燃岳で5000m以上の噴煙が確認されたのは、2018年4月以来です。

噴火活動は火口の西側にある鹿児島空港の発着便にも影響を与えました。
3日は午前中を中心に56便が降灰の影響で欠航したということです。

利用客(登場予定の飛行機が欠航)
「名古屋に住んでいて帰省中。きのうの午後9時の便で(帰る予定だった)。仕事が繁忙期で、休んでいるので本当は出たかったが、急きょ社長に連絡して休みにしてもらった」

利用客(登場予定の飛行機が欠航)
「徳之島までです。朝の便を予約していたが欠航になったので、その後が全部満席だったので奄美経由で帰ろうとしている」

航空各社によりますと、現時点ではあすは通常通り運航する予定だということです。

鹿児島テレビ
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