気象庁は30日、6月29日から30日15時までの新燃岳の活動状況を発表した。火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)を継続している。詳細については以下の通り。

【火山活動の状況】
 新燃岳火口では、噴火活動が続いています。
 27日10時25分から監視カメラで観測した噴火は、本日(30日)15時時点も継続しています。期間中、噴煙は最高で火口縁上1200mまで上がりました。
 本日、鹿児島県の協力により実施した上空からの観測では、新燃岳火口内の北東側で列状に並んだ複数の火孔を確認しました。
 新燃岳火口直下を震源とする火山性地震は、2024年10月下旬から増減を繰り返しており、前24時間の地震回数は多い状態で経過しています。火山性微動も時々発生しています。
 新燃岳周辺の傾斜計では、新燃岳の地下の膨張を示すような特段の変化は認められません。
 GNSS連続観測では、霧島山を挟む一部の基線で、2025年3月頃から、霧島山深部の膨張を示すと考えられるわずかな伸びが認められます。
 新燃岳の火山活動は活発な状態で経過しており、新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、大きな噴石などに警戒してください。

【防災上の警戒事項等】
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね3kmまで、火砕流が概ね2kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね3kmの範囲では警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
 2011年と同様に爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

テレビ宮崎
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