立憲民主党の野田代表は28日、遊説先の岡山県内で記者団の取材に応じ、与党が打ち出している1人2万円の給付金について「数字の根拠も財源も不明確。本当の愚策だ」と批判した。
野田氏は記者団から、与党の掲げる給付金への評価と、立憲が食料品の消費税減税と合わせて掲げている「食卓おうえん給付金」との違いについて問われ、「自民党の場合、まず金額の算出の仕方、根拠がよくわからない」と述べた。
その上で「我々の食卓おうえん給付金は、年度の途中から始めるということで、消費税が1年間に食料品に4万円かかっているが、年度途中からということなので、その半分の2万円を対象にするというところから所要額を算出した。あと2人以上の世帯で1年間にコメを消費する額が約4万円なので、1人2万円ということは2人だと4万円で、これもちょうど食卓応援にぴったりという名称でちゃんと数字の根拠がある」と説明した。
また、「財源の裏付けも、一般会計の予備費と特別会計の予備費で1兆数千億円は算出できると思っているし、加えて所得の多寡によって給付金に課税することになっているので、そこから0.3兆円の財源を確保することができる。ちょっと足りない部分が出てきたならば、それは税収の上振れの一部を借りる」と説明した。
そして与党の給付金について、「自民党の財源は全部税収の上振れだ。7月に確定するものを全部財源にしてしまい、自民党案だと3兆数千億円かかる。今まで言ってきたことと違うじゃないか。制度設計も根拠がよくわからない。無策と言われていることは辛いから慌てて作った愚策だと思っている。数字の根拠も財源も不明確だ。本当の愚策だ」と厳しく批判した。