2023年度の食品ロスは、464万トンと、過去最少となりました。
本来食べられるものが廃棄される「食品ロス」について政府が公表した2023年度の推計値は、前の年度より8万トン減って464万トンとなりました。統計を取り始めた2012年度以降で最少です。
このうち、事業者の食品ロスは231万トンで、賞味期限の延長など商習慣の見直しや食品寄付の広がりが削減に繋がったとみられます。
一方、家庭の食品ロスは233万トンで、政府は、カメラやAIを搭載した冷蔵庫やスマートレシートなどデジタル技術の普及などを通じて、食材の買いすぎの防止を進めたいとしています。
食品ロスの国民1人当たりの量を推計すると、年間で37キログラムとなります。経済損失は全体で年間4兆円にのぼり、1人当たり年3万1814円と推計しています。
食品ロスをめぐって、政府は、2030年度までに2000年度の半分に減らす目標を掲げていましたが、事業者は8年前倒しで達成していて、政府は2024年12月、事業者については6割削減にあたる219万トンとする新たな目標を設定しています。