長野市の繁華街「権堂」の象徴だったアーケードがこのほど30年ぶりに改修されました。マンションやホテルの建設など大きな変化がある中、「街の活性化につなげたい」としています。

何が新しくなったかわかりますか?

通行人:
「ちょっとわかりません」
「(アーケードに)入ってすぐわかりました。何ていうか明るい感じ」

長野市の繁華街「権堂」。通りを覆う全長440メートルのアーケードで3月から行われていた屋根の改修がこのほど終わりました。

「権堂」にアーケードが出来たのは今から64年前(1961年)。県内の商店街では初めてで、一日4万人以上が通りを歩き、市内一のにぎわいを見せました。

長野オリンピックを3年後に控えた1995年に全面リニューアルされ、高さ10メートルの屋根はプラスチックとガラスの開閉式です。

あれから30年ー。

屋根のガラスは劣化しフレームも錆びて、雨漏りが目立つようになっていました。

工事は3カ月間かけて行われ、約6500万円の費用の半分は市が補助しました。

26日、商店街の役員や市の職員が、完成した屋根を確認しました。

劣化したプラスチックは、透明で強度の高い約400枚のポリカーボネートに張り替え紫外線をカットする加工もされています。

以前、料亭だった場所にできたマンションの向かいでは、まもなくかつての「名物ビル」の解体が始まります。4年前に閉鎖した「ダイアモンドタウン」です。かつてスナックやバーなど60店舗がひしめき、夜の繁華街の中心的な場所でした。

土地と建物は4月に地元の不動産会社が取得し、解体後に別の業者に売却する方針です。跡利用は「未定」としています。

そんな中、改修されたアーケード。維持管理の負担は大きく、撤去が検討されたこともあります。

権堂商店街協同組合・市村信幸理事長:
「今はアーケードがあった方がいい、維持してほしいという人が多い。子どもの散歩、犬の散歩、お年寄りの散歩。雨、雪が降ろうが風が吹こうが一番、安心安全に歩ける場所なんです」

アーケード沿いの土地にはインバウンドの外国人客を狙ったホテルの建設も計画され、街は大きく変わろうとしています。

地元の人たちは、今や県内唯一となったアーチ型のアーケードを新たな時代に活かしたいとしています。

長野放送
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